普通越えで3割

昨年全試合フルイニング出場、最多安打164本を記録、チームの38年ぶりの日本一に貢献、合わせてゴールデングラブ賞を得た阪神中野拓夢2塁手のそれを祝う栄光授与式は年が明けてからも続き4日は出身地の山形県庁で開催の山形県スポーツ栄光賞授与式に出席した。

 この賞を受けるのはプロ野球選手としては初で中野は「地元から賞を頂だけるのが1番自分として嬉しい」と笑顔。その後「全国的に野球人口が減っている中で憧れてもらえるような選手になるためにはもっともっと頑張らないといけない。先頭に立って野球の良さを伝えていけたらと思います」と今の気持ちを伝えた。

 今年近本に代わり選手会の会長に就任。当然連覇を目指しての先陣が求められその事については昨年12月25日の兵庫県のスポーツ賞特別賞の受賞式では「今シーズン同様みんなが与えられた役割を普通にやれば勝てると思っています。連覇しか考えていないのでチーム一丸となって頑張りたい」と話た。

 中に出てきた普通という言葉、日本一達成の後次を聞かれた岡田監督が「今年で選手は自信をつけた。24年は普通にやれば勝てる」と言ったのが始まりで中野もそのつもりだが、中野には昨年1つ悔いがあった。8月中旬まで3割の打率がその後失速、最後3割を切り2割8分5厘で終わった。

 3割を打つ難しさを感じた。今年の個人の目標は3割で不振の原因を「下半身が夏場以降弱くなり自分のスイングが出来なくなった」と分析、そのためこのオフはスクワットなどで鍛える。普通では無理、追い込むため鍛錬は普通を越える。「去年までは刺激を入れる程度。重量を上げるとか工夫しながらやっていきたい」。

 山形県天童市の出身。山形県では阪神の試合がテレビに映る回数は少ないが昨年のフィーバーでファンは増えた。東北6県では大谷、菊池、佐々木朗の岩手が1番、中野の山形が後を追う。

令和6年1月7日

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