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終われなかった日

もう疲れた。

過去の私にはその思いしかなく、その思いとともに息をしていた。

今思い返せばとんでもない精神状態だった。四六時中トラウマが纏わりつき、ひたすら自分自身を責めるしかできなかった。

こうなったのは私のせい。あの時こうしてれば。能力もなく泣いて逃げることしかできない。私はなんて弱い人間なのだろう。と。

毎日毎日自分で自分を傷つけて、追い詰めてしまった。もちろん当時の私にそんな自覚は存在しない。

自分が生きている意味とは一体なんなのか、そんなのあるのだろうか。

考えても考えても答えなんて見つからなかった。

そして私は終わりにしようと決めた。

この世界とお別れしようと。

気が付くと私は外で寝転んでいて目の前には母親がいた。

目の前にいる困惑気味の母の顔を見た途端、涙が止まらず、途切れ途切れの呼吸に交えてごめんなさいの六文字を声にし続けた。

その後数カ月自力で生活することもままならず、もっともっと自分を嫌いになった。

きっと今この瞬間にもあの時の私と同じような決意を、行動をしている人がいるかもしれない。今の私にとってはとてもとても悲しい。とても悲しい。

でも一瞬であなたの気持ちを変えられる能力を残念ながら私は持ち合わせていない。

あの時私はどんな言葉があれば救われたのだろうか、そんなことを考えてみたけれど、悲しいことにそんな救いの言葉は存在しなかった。

大丈夫、ひとりじゃないよ、抱え込まないで、

思いつく限りの言葉を過去の自分に投げかけてみたけど、どれも届かない。

私ならわかる。その原因が。

それはその人の痛み、悲しみ、苦しみ、葛藤、悩み、孤独、、これらを本人以外が100%理解することは無理だからだ。

どんなに寄り添ってみても、その人の気持ちはその人にしかわからない。

そして、その本人ですら自分自身の気持ちをすべて理解することはできないだろう。

現に私はそうだった。

それでもなんとか私は誰かの力になってみたい。

微力だけど無力じゃない。

こんな言葉を聞いたことがある。

つらくて苦しくて怖くて不安や恐怖で押しつぶされそうな人がいるなら、そっと涙を拭いてあげたい。

昔あるアーティストの記事にこんなことが書かれていた。

あなたがいない世界は悲しい。

辛くても一生懸命生きているあなたがなぜいなくならなければならないのか。あなたにそんな苦しみを与えた人は明日も明後日もいつもの毎日を送るだろう。そんな卑怯な人が生き残る世界は残酷だ。

優しいあなたこそ生きるべき大切な存在なのだ。

私はあなたのような人に生きていて欲しい。
卑怯な人だけが生き残るそんな世界にしたくない。

だからあなたに生きていて欲しい。

私が初めて記事を読んだとき、涙が止まらなかった。

同じ苦しみを経験したからこそわかる気持ちもあるんだと思う。

傷つく必要のない人が傷つき、苦しみ、悲しい思いをするなんて間違っている。あなたはもっと笑っていい。喜んでいい。楽しんでいい。幸せになっていい。そうあるべきだ。


nana🧸

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