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[波トリップ] 初めて島根県の波を撮った話と僕のスタイルについて

都合がつけばホームグラウンドの千葉ではない、他の海に行って波の撮影をしています。と言ってもまだまだ数箇所程度。ただコレクターではないので、じっくり時間をかけながらその土地へのリスペクトは失わず、海に入らせてもらっています。

昨年、2022年。友人が島根県に移住したことを知った僕は連絡を取り、冬真っ只中の2月に人生初の島根県の地に降り立ちました。

米子空港(鳥取) 着陸直前の日本海

この日の山陰地方は爆弾低気圧が迫り小雪がちらつく天候。
普段はあまり雪が降らない場所とのこと。僕に運が味方しているのか否か。

外は雪景色

恥かしながら友人を訪ねる時、僕はあまり海を調べたりしません。お言葉に甘えさせてもらって写真を撮ることだけに集中させてもらっている感じです。

特産物、名産物、観光地、本当に何にも気持ちが向かわない性格で、海とその土地、そして波と向き合って滞在期間を過ごすことに専念しているからです。

というのも基本的に日の出の海に入りたいと思っているので、必然的に前夜寝るのが早くなります。お酒で愉しむことなく、いつ振り返ってもストイックでつまらない男だなぁと嫌になります。

いつも大切にしていること「お金と時間と使って写真を撮りにきている」そこだけはブレることなく行動するのが僕のルール。同行する人に気を使って写真が撮れないのは友人、送り出してくれる家族、僕、誰にとってもWINにならないと思うんですよね。

そう信じて自分勝手な気持ちを友人に汲んでもらって撮影日程を相談しながら決めています。友人側としてもこんな変態スタイルを容認してくれる変わり者ということだと思うんですが。(感謝)

雪舞う弓ヶ浜で見えない大山を眺める友人

風もうねりもいい具合に入り込んだ日本海は気軽な気持ちで入れないほど大荒れで恐ろしさしか感じません。常に海は怖いものとして向き合っている僕には難しく、いくつかの海岸を周りながらこの気になった浜に入りました。時刻はお昼すぎくらいでしょうか。

どの海も軒並みクローズコンディションでしたがこの浜だけはちょうどよくうねりも減り、風も防げてビーチブレイク。波撮影にはもってこいの場所でした。

1つのやりたいことでもあった"雪の中での波の撮影"にも成功しています。波も良かったし、海も綺麗だったり、嬉しくひたすら独り言を発してた記憶があります。

雪が綺麗
海も綺麗

風がないわけでもなかったのでそれなりに寒くて、1時間ほどで手足の感覚がなくなってきたのをサインに終了。


お昼は案の定コンビニで済ませたような。雪の舞うファミリーマートの焼き芋に僕は心踊らせた覚えだけあります。

さて、夕方はどこで撮影しようかと色々な浜を周ります。

ふと友人からの提案で出雲大社のそばの神聖な海「稲佐の浜」に足を運ぶことに。稲佐の浜は旧暦10月10日に、全国の八百万の神々をお迎えするという浜でもありサーフスポットしても有名なよう。

17時を過ぎた時間で出雲大社に人影はまばら。海で写真を撮らせてもらっているということは自然に入らせてもらっているということ。機会があればその土地への感謝と安全祈願を。

ただ天気は大荒れ。車外に出た瞬間に強風と共に浜からの砂が打ちつける。流石に今日は諦めて家路に。

翌日、雪は本格的に。
午前中は外出が難しそうだったので午後まで待機。

向かうは昨日のリベンジ、稲佐の浜。
ただ観光協会の発表している夕陽指数なる数値もまさかのゼロパーセント。その状況で夕陽を目指すことに決めた僕たち。

逆転勝利の夕陽

世の中に絶対なんてない。そう信じて行動した僕たちに「撮ってええで」とチャンスを頂けたような、帰りの車中で僕と友人の話は尽きなかった。

寒い中待っててくれた友人
極寒の中、着替え終えて暖を確保した時が一番幸せ

日本海の波を撮影したのはまだ2回目。最初は晩秋の山形庄内。

本格的な荒れる真冬の日本海を目の前に、感じた怖さ然りその感情を越える魅力に僕は取り憑かれてしまったようでした。

縁もゆかりもなく、もしかしたら一生訪れることがなかったかもしれない島根。この旅を機に2022年に4回も島根へはトリップに向かってます。

山々が連なる姿を背景に美しい海の広がる島根。山陰ならでは雰囲気をもっと撮りたい、パワフルな冬だけではない色々な表情を見たい。湧き出る感情のまま歩みを進める大切さを再認識できた旅となりました。

最終日は現地で仲間に入れてくれた友人が海に入るのを横目に米子空港そばの弓ヶ浜で海納め。

人が冬の海にエントリーしていく姿はとても寒そう
絶対に入れないけど、入って撮ってみたい欲望だけは
恐ろしい姿もまた美しい

島根でもよそ者の僕を温かく迎えてくれて仲間に入れてくれた友人たちには多くの感謝と、彼らに喜んでもらえるような波の姿を収めたい。また新しい欲が僕に産まれたのを覚えています。

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