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大沼隆揮×ツルシマ『シキュウジ -高校球児に明日はない- 第3巻』

異常激情野球大河、ここに閉幕である。

深夜ラジオにて伊集院光が「このテンションでどこまで続くのか心配」みたいなことを言っていたが、ダラダラ続けるタイプの話ではないし幕切れも宜なるかなである。

ただ巻末の原作者コメントには、またいつか第2部で、とあるので続編の構想はありそうだ。

ラストまでカタカナ書きのままだった〈シキュウジ〉とは一体何なのか。様々な見解が述べられるが明確な解答は提示されず、〈シグルイ〉が〈死狂ひ〉なのだから恐らく〈死球児〉だろうと予想はすれど、今はここに描かれた死闘の中に眠るのみだ。



大槻ケンヂが〈UNDERGROUND SEARCHLIE〉名義でリリースした「GURU」という曲の歌詞にこんな一節がある。

〈春の夜の人のいない伽藍の底に、

シンメトリに双子の少女がいて、

遊びとはいえない殺し合いのような、

キャッチボールをしている。

ぶつけ合っては血の色の泣き笑いの双子の野球だ〉

まるで天城雄大と佐藤さとるのようじゃないか。

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