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ゲーテ「ファウスト」序章:感想

こんにちは。

C.G.ユングの読後の感想を書き始めたところ、ゲーテの「ファウスト」に高評価を与えていることが「ユングの生涯」に書かれていた。いつかはファウストも読みたかったので、ユングの理解を深めるためにも先に、こちらを読んでみた。

ユングは、ファウストの感想をこう書いていた。

ユングは早速ファウストを読み、感激した。彼は、「奇跡的な鎮痛剤のように私のたましいに侵みこんできた。」と述べている。

「ここについに、悪魔を真面目に取り上げ、彼―完全な世界を創ろうとする神の計画の裏をかく力をもっている敵―と血縁関係を結んだ誰かがいる」とユングは考えた。

彼はゲーテこそ、人間を暗黒と苦悩から解放する際に悪が果たす神秘的な役割がわかる人であると感じたのである。21%

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河合隼雄著[ユングの生涯」

私が読んだと言うよりは聞いたAudibleはこちら。

朗読というより声優劇仕立てになっている。脚色がどう入っているのかわからない。ドイツ語原版は読めないが、それに近い邦訳もいずれ読んでみたくもある。

序章
第1章 【悲劇第一部】メフィストフェレスとファウスト
第2章 恋に落ちたファウスト
第3章 ファウストとマルガレーテ
第4章 罪
第5章 ワルプルギスの夜
第6章 【悲劇第二部】第一幕 いつわりの国
第7章 第二幕 古代のワルプルギスの夜
第8章 第三幕 ファウストとヘレネー
第9章 第四幕 戦
第10章 第五幕 ファウストのたましい

ファウスト目次

今回は序章。
⭕️登場人物
・メフィストフェレス:誘惑の悪魔、冗談と嘘と賭け事を愛し、いつも人間を揶揄っている。
・天の国の主人

⭕️粗筋:
メ:ファウストは地上にある最高の楽しみを欲しいと願っている。決して満足できない哀れな男。
主人:生きるのに迷うばかりでどうにかしてやりたい。
メ:あの男を誘惑してやろうか。
主人:生きている間は、どんな誘惑をしようが止めはしない。人間は努力する間は迷うものだ。(中略)だが、良い人間というものはどんなに誘惑されとも、正しい道を忘れることはない。
それを知った時お前は恥をかくぞ。
メ:のった。この賭けには負ける気がしない。ファウストの魂は俺のものだ。
主人:私は、お前たち悪魔を憎いと思ったことはない。人間も悪魔もみんな神の子だ。
生き生きとした美しい世界を見て楽しむが良い。
(大天使たちは天への扉を閉じた)

メ:あの爺さん(主人)に会うのもいいものだ。俺みたいな悪魔にも優しくしてくれるのだから。

⭕️感想
人間も悪魔もみんな神の子だ。が一番の気づき。ここで主人はイコール神なのかわからないが。
悪魔も存在を認められているわけか。決して撲滅されていい存在ではないということ。
私はキリスト教信者ではないが、多くのキリスト教文化の作品を見るが悪魔は撲滅、根絶されるべきに見える。政治に関しても悪は滅びるべきだと訴えているがほんとにそれは神のご意志なのですかねという疑問を持つ。
話は変わって、CGユングは、シャドー(影)について探究していったが、シャドーも悪魔と同じように存在を認める対象ということに通じるのかと認識する。これでいいのかはわからないが取り合えずこう感じた。
 
 
⭕️ヨハン。ウォルフガング・フォン・ゲーテ
1749~1832
ドイツ・フランクフルト生まれ。
作家、科学者、政治家。多彩な才能を持つ。
代表作「若きウェルテルの悩み」、「ファウスト」
ヨーロッパ文明に多大な影響を与えた。

 次回は、
第1章 【悲劇第一部】メフィストフェレスとファウスト

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こころざし創研 代表
ティール・コーチ 小河節生
E-mail: info@teal-coach.com
URL: https://teal-coach.com/
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