ビジネスプレゼンテーションステップ6.聞き手に分かりやすいスライドを作成する
ビジネスプレゼンテーションは、相手を動かすことをゴールとする。そのゴールに近づけるために、話し手は、ビジネスプレゼンテーションスキルを磨かなければならならい。その磨き方をより効果的にするために、ビジネスプレゼンテーションを7つのステップとして区切ることで、よりパフォーマンスがあがり、再現性が高いものとなり、より高次なビジネスプレゼンテーションへと改善できるものとなる。
今回は、ステップ6.スライドを記事にする。
スライドとは何か?
ここでのビジネスプレゼンテーションの状況は、多数の聞き手に対してのみとして設定しているのではなく、「自身が主張する時」定義している。なので、聞き手が一人でも、「自身が主張する時」であれば、それはビジネスプレゼンテーションとしている。
自身が主張するとき、聞き手は、話を耳で聞きながら、視線は、スライド、資料を見ている。このスライドが「分かりやすいか」どうかが自分が設定したゴールへ聞き手を動かすことができるかが鍵となる。
では、スライド作りにおいて、どんなことに注意すれば良いのだろうか?ここでは、聞き手が見やすく、分かりやすく、理解でき、また話し手がなるべく作成に時間がかからないようにするための、3つの視点を紹介する。*またスライド作成についてはインターネット上や本などで多種多様な観点から情報を得ることができる。今記事では、あくまでも著者の経験から作成したものであることを了承願いたい。
スライド1.定型版
・タイトルはあるか?
このページで、何の話をしたいか?を書く。
・メッセージはあるか?
このページで、伝えたいことを書く。
・ボディはあるか?
このページで、伝えたいメッセージの根拠となることを書く。グラフや図で示すことで、より分かりやすくなる。
・サブメッセージは、必要に応じて配置しているか?
メッセージの補足や、次のページへの導線として書く。必要がなければ、省く。
ここでの定型版では、一枚のスライドのレイアウトを作る際に、迷った時は、まずは、このタイトル、メッセージ、ボディを記述することを心がけると、スライド作成への時間が格段と減るだろう。合わせて、数ページに及んだ際に、聞き手から、一枚のスライドを見る順番への慣れが生まれ、聞き手の理解も夜早くなることが期待できる。
スライド2.立場、状況に合わせた構図にする
自身はどんな立場だろうか?自身は、新入社員なのか、中堅なのか、マネジメントなのか、とそのビジネスプレゼンテーションの場においての自分お立場を把握することである。
状況は、どんな状況だろうか? 相手が、顧客である、またその顧客でも、担当者レベルなのか、経営層なのかで、構図が変わるだろう。また、聞き手が社内においても然り。
その、立場と状況をよく考えた上て、下記チェック項目を確認してほしい。
・グリッド線は意識されているか?
グリッド線は、「格子」のことで、図やテキスト分を並べた時、左端や右端、文章の始まりや、終わりが上下左右とも揃っているかを意識する。
・シンメトリーになっているか?
対称に左右対称と釣り合いが取れているか確認にする。
・黄金比率は意識されているか?
黄金比率とは、デザインを美しく見せるための縦と横のの比率で、「1:1.6」で表す。
・視線の流れに沿っているか?
視線の流れは、左から右、上から下と動くのが自然である。
・余白は意識されているか?
余白が多いと格式が高い、余白が少ないと元気でカジュアルなイメージ。
・ジャンプ率は意識されているか
ジャンプ率は大きな文字と小さな文字の差のこと。ジャンプ率が低いとバランスが取れている。ジャンプ率が高いと楽しい印象。
・コントラスト/グラデーションは意識されているか?
コントラストは、視野内での色・輝度の差のこと。コントラストが強いと、活力があり、積極的。コントラストが弱いと柔らかく、ふんわりした印象。
ステップ3.相手に与えたい印象で色/フォントを決める
色が与える印象は、下記のとおりプラス面とマイナス面がある。
赤色
プラス面:情熱、パワー、積極的、
マイナス面:危険、緊急、赤字
橙色
プラス面:暖かさ、優しさ、思いやり
マイナス面:緩慢、ぼやける
黄色
プラス面:元気、楽しい、陽気な
マイナス面:注意、警戒、軽率
緑色
プラス面:自然、調和、平穏
マイナス面:おとなしい、受動的、消極的
青色
プラス面:知的、冷静、穏やか
マイナス面:憂鬱、冷たい、寒い
紫色
プラス面:スピリチュアル、高級、エキゾチック
マイナス面:特徴的
注意点としては、やはり聞き手の状況を踏まえることである。たとえば、クライアントのカンパニーカラーが赤色で、クライアント企業の競合に値する企業のカンパニーカラーが青色であった場合の色使いは慎重に行うべきである。
フォントサイズが与える印象
小さい、細い:緻密、繊細なイメージ。
大きい・太い:自信、力強さ、積極性のイメージ。
フォントの自体が与える印象
MS Pゴシック:理性的でしっかりとした印象
HGP教科書体:強化らしい固い印象
HG行書体:伝統的な印象
MS P明朝:オーソドックスな印象
HGP 明調E:角ばった堅めの印象
HG正楷書体-PRO:礼儀正しく伝統的な印象
フォントサイズも同様に、立場、内容によって、相手に与えたい印象を決めてから選定する必要がある。
まとめ
ビジネスプレゼンテーションのネガティブに、「スライド作成に時間がかかる」があげられる。この要因が、より良いタイトルや、メッセージ、屈強な根拠を導き出すための思考に使う時間であれば、多いに使うべきである。しかし、作業としての見せ方やビジュアライズには極力時間をかけたくない。そこで、今回のようなオーソドックスなものを身につけて、より価値が生み出すべきところに時間を使って欲しい。
合わせて、気をつけて欲しいのは、一枚一枚のクオリティと全てのページの整合性をつけることである。「1ページは全てのページのために、全てのページは1ページのために存在すること」を覚えておいていただきたい。