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EAAで浸透圧性下痢が起こるわけ

経口補水液(またはハイポトニック飲料)が水分補給に適しているのは、グルコース(ブドウ糖)の吸収時に水分も同時に吸収されるするため。ナトリウム(塩)が同じ分子数だけ入っているのは、グルコースの吸収に必要なため。

また、経口補水液が真水より吸収が早くなるのは、その浸透圧が体液の9割以下であるときに限られる。そのためアイソトニック系のスポーツドリンクは水分補給には適していない。

したがって体液以上の浸透圧がある液体を吸収するために、消化液で薄められたり、それでも浸透圧が高い場合は未消化のまま下痢として排出されることになる。

体液の浸透圧は 285mOsm/L なので、EAAを溶かした水溶液の浸透圧がこれ以下なら下痢の原因になりにくいと考えられる。さらに、水分の吸収を考えるとWHOの経口補水液の浸透圧 245mOsm/L と同程度かそれ以下にしたほうが安全だろう。

MYPROTEIN Impact EAA や VALX EAA9 の分子数を栄養成分をもとに計算すると(一部推測)、M社のEAAの分子数は 61mmol (1食 9g あたり)、V社のそれは 173mmol (25g) くらいになる。500ml のドリンクを作るとMなら18g、Vなら17.7gとなり、おおよそEAAを18gくらいに抑えておくと、下痢の心配は減りそうだ。

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