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時代遅れの、アルバムを聴け。OPERA / OKAMOTO'S

前回のnoteがアホみたいに長すぎた。
あれ程までの長文で書きたいわけじゃないので、今回はもう少しラフにしたい。

OPERA / OKAMOTO'S

今回の題材は、日本が誇るロックバンド「OKAMOTO'S」より「OPERA」。

『"コンセプトアルバム"と言われても、結局よく分からない。』という意見の人が多いだろう。

それもそのはず。日本でコンセプトアルバムを作っているアーティストは数少ないし、海外の曲を聴いたって英語が理解できなければ、意味がイマイチ伝わってこない

そんなあなたにおすすめしたいのが、このアルバムである。

現代日本人の為のロックオペラ

The Whoの『Tommy』というロックオペラからインスパイアされて、現代の三重苦——家の鍵、携帯電話、財布を失くした男のストーリーを描いたアルバムを作ろうと思って。

引用:https://www.okamotos.net/special/opera/interview.html

コンセプトアルバムの中でも、ストーリー性の高い作品は"ロックオペラ"と呼ばれている。そして、ロックオペラといえばThe WhoのTommyなのだ。

戦争で死んだと思われていたウォーカー大尉が帰ってきて、奥さんの恋人を殺してしまう。その現場を見た子供(トミー)はそれが原因で耳も聞こえず、しゃべることも、そして見ることも出来なくなってしまう。その後トミーはピンボールに才能を発揮し、そのおかげでスターとなる。あるきっかけで三重苦が無くなったトミーは奇跡の人と崇められるようになるが、トミーのやり方に人々がついてこれなくなり、最後は一人になってしまう。

引用:http://blog.livedoor.jp/higenonakanohito/archives/1650178.html

これがTommyの物語なのだが、現代の日本人にとっては、どうも解釈が難しい。正直な話、戦争も殺人も身近では無いし、視覚・聴覚・発話障害の三重苦というのも、スケールがデカすぎる。何より、やっぱり英語が理解できないと、何も分からない。

それに対して、「家の鍵、携帯電話、財布を失くした男」という、現代人なら誰もが絶望する三重苦なのがOPERAだ。何より、日本語で歌われている。

このOPERAという作品は、現代に生きる日本人の為のロックオペラなのだ。

とにかく踊らないかい?

テーマや作品の型だけに留まらず、内容も日本人向けになっている。

ロック・オペラというテーマがあるおかげで多彩なアプローチができたんですけど、アルバムを通して一貫してあるのはダンサブルな要素。

https://www.okamotos.net/special/opera/interview.html

とあるように、OKAMOTO'Sは我々に対し、とにかく踊らせようとしてくる。

「丁寧な暮らし」という理想と、「上手に生きれない」不器用な現実。その間を揺らいでいる日本人に『とにかく踊らないかい?』と誘っているのだ。

最低なのに心地よい

「酒で失敗した」経験は、誰もが1度はあるはずだ。貴重品を失ってしまったり、誰にも話せないようなことを犯してしまうときも。嫌いな上司からの無駄な説教と、会いたいのにどこにもいない君。そして、ぐちゃぐちゃになりながら始発を待つ。
最低なはずなのに何故か心地よい、あの瞬間。

そんな負け犬のような人生でも『踊ってていいんだよ。』と肯定してくれるような作品が、"OPERA"なのだ。

総括

如何だっただろうか。百解説は一聴にしかずなので、気になった方は是非、聴いてみて欲しい。
また、OPERAという同名の小説が、OKAMOTO'Sのオフィシャルグッズとして販売されている。

ストーリーを補完しており、より具体的に楽しむことができる。アルバムを気に入った方は、是非読んでみて欲しい。

では、また~。


あとがき

めっちゃスッキリした内容じゃない???
とはいえ、もっと深掘りしたことも書きたいので、いつか続編書こ〜っと。

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