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埼玉県虐待禁止条例の一部改正案「放置禁止条例案」は何が問題だったのか。


埼玉の「留守番」条例撤回を求める動きの中で、

今朝6:30に登壇依頼の連絡が入りました。

思案の末、10:30にお引き受けしました。

その後、撤回確実の情報が入りましたが、

それでもこれを機に考えることこそが大切ということで、
開催されますので、
ほっとしている皆様も、よくわからないという皆様も
耳だけでも、お聞きいただければと思います。

(もちろん、ディスカッションに参加してくださるとうれしいです)

さて、1999ー2000年に一年間、
7歳と3歳の子どもを連れてトロントで生活した私は、
アパートメントの入居時に、
アパート内の地下のランドリーに洗濯に行くときも、
子どもを置いて家を出てはいけないと言われて絶句しました

一つだけ買い足しが必要なものがあって、
近所のスーパーの透明ガラスの前にベビーカーを置き、
息子を立たせて置いたら、
中学生の女の子が子どもたちと一緒に立っていてくれて、
「私が見ていてあげたから」と言われました。
スーパーの店員さんに睨まれ、ただじゃ済まないからね、というようなことを言われました。

でもその意味がよくわからないまま、
銀行の前で同じことをしてしまったのです。そうしたら、
窓口で「二度とこの銀行に来るな」と大声で怒鳴られ、追い払われました。それ以来、その銀行(自分にとってのメインバンク)に行くことが怖くて仕方がありませんでした。

自転車はヘルメットなしで乗ってはいけないし、
子どもはチャイルドシートなしで車に乗せてはいけない、
救命胴衣なしに川や湖で遊ばせてはいけない、
歯医者の治療で子どもを泣かせないために全身麻酔をかける


というのは、
当時の日本人の私には、しばらくよくわからないルールでした。

最初は、この文章の最後にご紹介する菊池家のみなさんに助けてもらい、
しばらくしてからは、同じアパートの退職した女性の家に娘を連れて行き、時給数ドルでベビーシッターをしてもらったり、日本人のビザ取得を目指す女性に来てもらったりして、何とか乗り切りました。

8か月後、駐在で同じアパートに入った日本人家族が、
子どもだけで留守番させていたので、
「この地には、家の中に子どもだけで置いておいてはいけないという法がある」ということをお伝えしたら、距離を置かれてしまいました。

たとえば、留守番中に火事になったら対応できる年齢は何歳でしょうか、
公園で遊んでいて、誰か誘拐されそうになったときに、助けを求められるのは何歳でしょうか、
信号を守って、交通事故に気を付けて飛び出さずに歩けるのは何歳でしょうか、
その年齢の根拠はどこにあるでしょうか。


一方で、子どもの命を守り切れなかったときに、
市が不作為で訴えられたら、そのときの賠償金はどうなるのかと、自治体が戦々恐々としている、とは、2015年に半年滞在したときに現地の複数のプレイワーカーたちに聞いたことです。

さて、誰がどのように子どもたちを守るべきでしょうか。

どうしてそのような「ルール」が、
世界で一番早く子どもの権利を謳ったオンタリオ州にあるのでしょうか。
北米やニュージーランドに広がっているのはなぜでしょうか。

それが日本では大反対になるのは、どういう条件の違いでしょうか。
そのルールは、子どもたちにとってはどのような意味があるのでしょうか。


子どもの命をどう守るのか。
子どもたちは何を望んでいるのか。
子どもたちの発達をどう保障するのか。
親を守るのは誰か。
親たちは何を望んでいるのか。
親子のウェルビーイングをどう保障するのか。

そういった視点で、
日本の子どもを取り巻く現状とそれに対する対処を論じたいと思います。

明日のプレゼンの準備のために、カナダに移住して、日本にアドボケイトの考え方を伝えてくださっている菊池幸工氏にサポートをお願いしましたので、菊池氏のご意見を踏まえて、お話しさせていただこうと思っています。

是非ご参集ください。詳細はこちらです→


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