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教員になるための道は変えられるのか。

教員研修に関わっておられる先生方や、
教職大学院に関わっておられる先生方の中には、

学部4年間の教員養成の状況の改善にあまり関心がない、
関心があっても触らない、
あるいは、
どんな教育がなされているかを知らない先生方が散見されます。

それはなぜでしょうか。
教員養成に期待していない、ということでしょうか?
教員養成は変えられないもの、と思っているということでしょうか?

また、教員養成の先生方、特に実務家教員の先生方は、
教員採用試験のあり方についてよりも、
教員採用試験に合格させることの方に関心があることが
しばしばのようです。
合格してよかったね!と学生と一緒になって喜んで、
感謝されることに生きがいを見出しておられるようです。

でも、たとえば、憲法第26条について、
教員採用試験対策本に書いてあることはというと、

「この条文は、部分的な穴埋めではなく、全体で出ることがしばしばなので、全文を暗記しておくことが重要です」

これは、そのページの一部分を切り取って引用したのではありません。
そのページに「最も重要なこととして書かれていること」で、
それ以外に憲法第26条についての解説はありませんでした。

  ★憲法第26条 教育の義務★
  すべて国民は・・・教育を受ける権利を有する。
  すべて国民は・・・保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。

受験勉強だから仕方ない、のでしょうか。
それが、教員になるための勉強、として必要なことでしょうか。

そして、それを乗り越えた学生たちが、
自らも管理職試験のためにハウツーを学んだ先生たちの面接を経て、
教員になっていくわけです。

このような勉強をして教員になるという現状を、
私は憂いています。

これは事実誤認でしょうか。
それとも、仕方ないこと、でしょうか。
代案がないことを言うな、といなされるのでしょうか。
私は変わっているのでしょうか。
私は間違っているのでしょうか。
私はおかしいのでしょうか。

30歳で大学教員になって、まもなくの頃、
当時、教員採用試験の用紙には、
コネの有無を書く欄がある、と教わりました。
それは今はなくなっていると思います。

実習に出せない学生は、
研究室で作業をさせて実習したことにして卒業(つまり免許授与)させると聞いたこともあります。

そんなことは今はやっていないですよね?

今あることが未来永劫続かないように、
声を上げる人が必要だと思います。

わたしにはしがらみがありません。
だから、思い切って書きました。


※ 全ての大学でこのようなことが起きているというわけではありません。私の元勤務していた大学では、できる限りそのようなことがないようにしていました。でもそのような大学があるというのは、私の知る限り事実です。


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