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「ゆっくり・ゆっくり」

ここ数ヵ月、親族の「代理人」として、電話での手続きをすることが多くなりました。銀行や保険会社、証券会社、カード会社、公共インフラなどへの電話問い合わせ。具体的には、「解約」や「残高照会」、これらを代理人ができるようにするための手続き。十数件電話で問い合わせをしている中、本来の手続きフローではない部分で、「共通して」気になったことがあります。処理能力低下傾向の「中年の悲哀」かもしれないのですが、よろしければ読んでみてください。

「モノスゴイ○○」にタジタジ...

オペレーターの方に「代理人として解約するには」と問いかけると、その企業の解約の方法、解約できる代理人の説明、期間、必要書類などを、教えてくれます。教えてくれるのはありがたいのですが、かなり多くのコールセンター(ほとんど全て、と言ってもいいくらいの)の方々は、
モノスゴイ早口、
なんですね。処理機能の衰えを自覚するオジサンとしては、聞き取れないし、なんだか「圧」を感じるし、途中でそのサービス・商品固有の専門用語が混じってくると、もうお手上げ。怒涛の説明の後に「よろしいですか?」と来ても、まったく「よろしくない」んですが…聞き直したり、「大事なこと」であろうことを確認したり、「言ったんかもしれないけど、処理=理解しきれなかった」ことがたくさんあるような気がして不安でいっぱいになっちゃいます。
一人当たりの処理時間、とか決めごとがあるんですかね...でも、聞き直しが数回発生してしまったら、却って時間かかっちゃってないですかね...

「伝える」ことの難しさ

このケースでは、「知らない・慣れていない」私が、問い合わせ対応の”プロ”から案内してもらう、ということですが、オペレーターからしてみれば、どの程度「知らない・慣れていない」のかはわからない中で案内を始めなきゃいけないのだから、大変ですよね。対応の仕方によっては、問い合わせ内容の解決策とズレちゃうこともあります。聞いた方の不安がぬぐえないことも少なくないのでしょう。

そんなに数多く実施しているわけではありませんが、私もヒトマエでお話する機会をいただくことがあります。聞いてくれる方がどの程度そのテーマ内容をご存知なのか、わからないので、話の内容をどうするか、悩むことがあります。いつも悩みます。私の場合は、加えて、緊張しい、であったり活舌に自信がないので、焦りが積み重なります...(手のひらに人と書いて飲みます)
すべての人にマッチするような話、案内方法はなかなか存在しない。それでも伝えなきゃいけない。難しいです。

ひとつ、方法をみつけた。

聞いている方の不安、不信をできるだけ拭い、その解決に近づけるには...私が何回か話す機会をいただいた中で見つけた方法が、ひとつだけあります。それは、

ゆっくり話す

こと。けして早口なタイプではないのですが、「たくさん話せば、どれか当てはまる人が増えるかも。だからあれもこれも盛り込もう。で最後にはこのオチで笑いをとるぞ」と意気込んじゃうと、自然と、早口になっちゃう。「分厚い台本」を書いちゃうと、最終ページまでたどり着くのがゴールになってしまう(早口で充分伝わらないままだと、最後のオチは、スベリますね、高確率で)。
だから、

強烈に意識して、ゆっくり、ゆっくり話す

ことにしています。最初から(ゆっくり話そう)という前提があると、伝えたいことが限定され、横道に逸れることもなく、内容がシンプルになる、というメリットも生まれ、無事最後のオチまでたどり着くこともできます。※いつもオチありきの話をしているわけではありません。

できることならば、企業の問い合わせ窓口・コールセンターの方々も、「ゆっくり」話して欲しいなあ、って思います。私の世代以上は、それだけで安心します、ホントに。聞き取れない、ということも少なくなるでしょうし、ゆっくりなら案内していただいている途中で疑問点を聞くこともできそう(いっきに最後まで聞いた後に質問する、って、難しいんですよ。忘れちゃうから。早口だとメモも取れないし)。

メリットはもっとありそう

私は、話し方のプロではないし、講座などで学んだこともないので、「感覚」になっちゃいますが、「ゆっくり・ゆっくり」のメリットは、他にもありそうです。
特に電話オペレーターの早口は、「スクリプト・台本」寄りに聞こえることがあって、抑揚・感情が感じられないことがあります。もちろん「間違わずに伝えなきゃいけないこと」はあるので、それでもいいのかもしれないけど、終始早口だと、ちょっとね...
それと、ゆっくり、落ち着いた対応をしてもらうと、その方が「信用できるかも」と思える場面が増えます。自信をもって対応していただいている、と感じられます。

話す側、として考えてみても、感情を込めて、信用してもらって、聞いていただければ、「伝わる」可能性も高まります。「台本」を読んでも、伝わらないですよね。「台本」は少なくとも””今”の感情は入っていない。書いた時のそれが入っていたとしても、時間経過で劣化している可能性も高いです。※政治家先生の会見を見ていれば、「感情が薄い」ことがよくわかります。
”応用編”としては、流れの中で。話の展開を拡げたり絞ったり、途中で「よりよい方法に」軌道修正することもできるかもしれません。

ゆっくり、が自然にできるように、練習、練習

繰り返しになりますが、私は話すプロではないし、ヒトマエで話す機会がそれほど多いわけでもないのですが、例えば仕事の打ち合わせや、プライベートの会食、家族内だって話す場面はあるわけです。なので、「ゆっくり・ゆっくり」が自然にできるようになりたい。で調べてみると、「1分で300字」スピードでの朗読、が練習台になる、というのを見つけました。この「1分300字」って、アナウンサーがニュースを読む速度らしいです。
まずは、NHKニュースを聴く、ところから始めるかな...
※複数問い合わせをした中で、最も早口だったのが、実はNHKの電話窓口だったのですが...
※政治家センセも、NHKニュース見たほうがいいね

それから、イライラしちゃうときも、「ゆっくり」を意識すると、ちょっといいことあるかも、と思いました。ゆっくりキレる、なんてできないですものね。ゆっくり怒る、だと迫力でそうだしなあw

ちょっと離れますが、「食べる」のも、ゆっくり、がいいですよね。
なにごとも、

ゆっくり・ゆっくり

を意識して。


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