第四夜 教室で

女子高の教室にいた。空気が湿っぽい。

教壇には、先生らしいスーツを着た見知らぬ40代くらいの男性と、

その助手らしい白衣を着た白髪の男性がいて、

クラスメイトは皆立って先生の話を聞いていた。


私は吉高由里子だった。

先生がゲームのルールを説明する。

「クラスメイトとキスをすると1点ずつもらえ、7点以上で合格。

よって合格するには7人以上とキスをしなければならない」

するといきなり助手がスプレーで生クリームをクラス中に吹き付けた。

皆の顔に生クリームがつく。

助手が言う。

「単にキスをするのでは恥ずかしいだろうから、

顔についた生クリームを拭う目的でキスをすればよい」

私は、確かにそうだ、と思った。


ゲームが始まるとすぐに、私は積極的にキスをしにいく。

中にはただキスをされるのを待つだけの人もいる。

キスをしてもされても同じ1点とは不公平だ、と思いつつ、

友達のもとへ行き、顔についた生クリームを食べる。

すると、その友達の名札の「み」の字が「美」ではなく「実」になっていることに気づいたので、

先生に「み」の字が違っています、と指摘した。

次に、モデルで女優の美波のもとへ行き、生クリームを食べる。

結局、6点しか集まらなかった。

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