第三夜 食用サボテン

※虫が苦手な方はご注意ください。

食用サボテンをバリバリと食べている私。

その中は虫に食われている。

かじる度に幼虫のからだの一部が覗く。

細長くて白い。脇に二本の焦げ茶色の筋が入っている。

何か蛾か蝶の幼虫である気がする。

トッポの外側のプレッツェルだけを食べる要領で、

幼虫を傷つけないようにサボテンを食べ続けるが、

気をつけていても幼虫の一部を少し齧ってしまう。

だいたい縦半分くらいを食べ終えたところで、

虫食っているのは細長い白い幼虫だけではないと気づく。

カブトムシの幼虫より少し小さい、ころんとした幼虫が5、6匹。

あと、さっき齧ってしまった幼虫の傷口から、

卵のような白い半透明な粒が3粒出てきて、もぞもぞと動いている。

ああ、これは前にテレビで観た、一匹の幼虫の中に何匹も幼虫が入っている、あの虫だ、とわかる。

もしかしたら、幼虫の中の虫を食べてしまったかもしれない。

実はこの食用サボテンを実家の庭で栽培しようと思っていたのだが、

こんなにも寄生されやすいのではダメだ、と母に言った。

流石に気分が悪くなってきたところで目が覚めた。

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