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北京首都国際空港での144時間トランジットビザ免除(144小时过境免签)入国

中華人民共和国は「日本国民に対する中国短期滞在(15日以内)のビザ免除措置を一時停止」中です(2023/08/24現在)。

産経新聞などの報道によれば2023年7月23日に「中国政府は23日、シンガポールとブルネイに対する滞在日数15日以内の査証(ビザ)免除措置を再開すると発表した」となっていますが、現時点では日本は除外されています。

参考:中国ビザ申請についてのお知らせ(2023年3月14日更新) - 中華人民共和国駐日本国大使館 http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/lszc/202302/t20230201_11017317.htm

今回、2023年8月22日から26日まで北京で開催されたBIRTVへ出かけるため「144時間トランジットビザ免除(144小时过境免签/144-hour Visa-free Transit)」の仕組みを利用しました
https://japanese.beijing.gov.cn/travellinginbeijing/144hourvisafreetransit/index.html

※ここでは「144時間トランジットビザ免除(144小时过境免签/144-hour Visa-free Transit)」のそもそもの基本的な仕組みについては割愛します

なお、上海での事例については携帯電話研究家・山根康宏氏のnoteが役に立つでしょう。

日本(成田)でのチェックイン

成田空港→北京首都国際空港の区間は海南航空でした。第二ターミナルのFカウンターでのチェックイン。

列に並びチェックインの順番が来てパスポートを提示。パスポートのページを念入りにめくりビザが貼られていないことを確認すると「ビザはお持ちですか?」と聞かれます。

ここで「144時間のトランジットビザ免除で入国」する旨を伝え、あわせて今回の(便宜上の)最終目的地であるソウルまでの(予め印刷しておいた)フライトチケット(こちらは大韓航空)の控えを手渡し。

その後「パスポートと、北京→ソウルのフライトチケットの控えのコピーを取ります」と別の係の人が立ち去り、数分(5分ぐらい)で戻ってきて無事に成田→北京のフライトチケットを取得します。

ちなみに、今回のフライトチケットの旅程は下記の通りです。

8/22 HU440 NRT 13:25 → PEK 17:15
8/26 KE860 PEK 18:30 → ICN 21:40
8/27 7C1108 ICN 16:05 → NRT 18:30

チェックイン時に提示したものはパスポートと北京から先のフライトチケット(北京→ソウル)のみ。

なお、2023/08/23時点において、入国の際に「中国税関出入国健康申告」が必要となりますが、わたしは予めWEBから登録を済ませています(Wechatなどのミニアプリからも登録が可能です)

登録完了時に表示されるQRコードは20時間ちょっと?しか有効でなく、それを経過するとexpireしてしまいます。なので、到着予定時間を見越して(飛行機の遅延があっても良いように)うまく登録したほうが良さそうです。

なお、この作業は中国を出国するときも登録が必要です。あらかじめネットワーク環境があるところで登録を事前にしておいたほうが良いでしょう。空港で登録するのも可能ですが、空港へ行く前に登録をしておいたほうがきっとスムーズです。

北京首都国際空港でのトランジットビザ免除申請

写真は撮れないので入国審査場の風景写真は無いのですが、まず、降機をしたら「EXIT」の順路を辿っていきます。

北京首都国際空港での手順としては、
1. 指紋の登録
2. 中国税関出入国健康申告の登録(事前に登録が済んでQRコードを保有しているならば、係員にそれを見せることで通過できます)
3. 機械式の中国税関出入国健康申告のQRコード読み取り機にQRコードをスキャン(機械式ゲートが開きます)
4. 中国税関出入国健康申告の機械式ゲートを越えると足元に下記の案内がでてきます。黄色い矢印を辿っていきます

5.さらに歩いていくと左手にイミグレーションが見えてきて、外国人の入国審査レーンが現れますが、そのまま奥まで歩いて行きます。黄色いガイドラインに従って歩きます

6.突き当たり(CREW用の自動化ゲート付近)まで行くと、目の前にカウンターが現れます。カウンターを向かって、そのすぐ手前右側の記入台があります。

ここにトランジットビザ免除申請をするための用紙「临时入境外国人入境卡/临时入境外国人出境卡ARRIVAL CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS/DEPARTURE CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS)」があります。

この「临时入境外国人入境卡(ARRIVAL CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS)」と「临时入境外国人出境卡(DEPARTURE CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS)」の間にはミシン目が入っていて、切り取りができるようになっている用紙です。

※飛行機内で配られるARRIVAL CARDとは書式が違います、注意。

7.用紙に記入後、カウンターでパスポートとともに、印刷しておいた北京→ソウルのフライトチケットの控えを提示します。

(この仕組みに不慣れな係員が多いのか、係員の人がふたりがかりで処理をしていました)

8.無事にトランジットビザ(正確にはTypeが144-hour Visa-free Transitとなっている「临时入境許可/Temporary Entry Permit」)が発行されると、ビザのページにシールが貼られてパスポートが戻されます。

また、記入した用紙の下半分「临时入境外国人出境卡(DEPARTURE CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS)」もパスポートと一緒に渡されます。これは出国時に必要です。無くさないように注意。

北京では最大144時間の入国(入国日の翌日から起算)が可能です。念のため「停留期限(Stay Until)」の項目を確認してからその場を離れたほうが良いかもしれません。

また、北京で得た「临时入境許可/Temporary Entry Permit」は記載の通り、滞在できるのは北京市、天津市、河北省のみ。このエリア外に出てはいけません。もちろん、この「临时入境許可/Temporary Entry Permit」で国内線移動(例えば、北京→深センなど)することはできないことに十分注意が必要です。

※余談ですが「出国するためのフライトは変更不可」とレポートしている方がいらっしゃいます。これはおそらく、ここで記入した「临时入境外国人入境卡(ARRIVAL CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS)」と「临时入境外国人出境卡(DEPARTURE CARD FOR TEMPORARY ENTRY FOREIGNERS)」に出国するフライトを申告(記入)しているからだと思われます。

9.「临时入境許可/Temporary Entry Permit」が貼られたパスポートを受け取ったあとにイミグレーションへ並び、入国審査を受けます。

なお、これは北京首都国際空港第二ターミナルでの事例ですが、申請をするカウンターなどの位置は違えど、手順はおそらく第三ターミナルもほぼ似た感じでしょう。

トランジットビザ免除審査時の気づき

利用した海南航空HU440で到着時にトランジットビザ免除申請に並んだのはわたしが確認できただけでおそらく自分を含めて6名ほど。

用紙に記入している間に、先に欧米系の外国人2人が申請をしていて10分ほど待ち。自分の番が来て「临时入境許可/Temporary Entry Permit」が貼られてパスポートが戻されるのが5分ぐらい。

その後の入国審査も数分並んだのちに(写真撮影と指紋登録して)入国するまで5分ぐらい。最終的に、降機から入国審査を抜けるまでの所要時間はおおむね35分ほどとなりました。

トランジットビザ免除の用紙に記入をしていると「ビザを持ってるか?」と聞いてくる係員がいるので、先の山根氏のnoteでも触れられていますが「外国人144小时过境免签」と紙に書いたメモ書きなどを見せれば良いでしょう。

わたしは下記のリンクのWEBサイトを印刷して持っていきました。ご参考までに。

北京对53国外国人实施144小时过境免签_北京外宾旅游指南 – Tour Beijing 中英文旅游博客 https://www.tour-beijing.com/chinese/blog/beijing-tour/beijing-144-hours-free-visa-transit/

追記:2023年8月28日

このnoteを公開したあとに北京を出発したのですが、中国の出国審査時に口頭で「行くのはソウル(韓国)か?日本か?」と聞かれました。144時間トランジットビザ免除で入国しているので、ここでの返しも(便宜上の)最終目的地の「ソウル」を告げます

日本と答えてしまうとトランジットビザ免除の適用条件から外れる(=日本と北京との単純往復)と判断されかねないことから、相手へツッコミどころ(ソウルには入国せず日本へ戻りそうな印象)を与えて出国時にトラブルとならないよう受け答えには慎重さが必要そうです。

144時間トランジットビザ免除での中国へ入国をするなら、あくまでも「トランジット」(=便宜上の最終目的地は北京の先の第三国)であることをお忘れずに。

参考:144小时过境免签政策解读 https://www.nia.gov.cn/n741435/n907688/n932720/n1008173/n1008185/n1008363/n1008431/c1009542/content.html

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