今週のニュージーランドの新聞より - 神経多様性がある子供への、教育の場でのサポートが足りない
週末!
また夫と、週末のスーパーへの買い出しに行った後、
行きつけのカフェに寄りました。
今週から、長年働いているGPクリニックでの仕事を1日減らし
毎週火曜日は、プライベートプラクティス(日本でいう「自由診療」)をしている精神科医と、一緒に働く事になりました。
その為、さらに勉強する事や、準備する事があってちょっと忙しくて
Noteの記事の投稿も滞っていました。
という事で、カフェでほっとできる時間はありがたい。
(家にいると、どうも、終わりのない仕事や勉強に追われている様な気持ちになりがちです。)
今日読んだ新聞は、神経の多様性がある学生達への、学校でのサポートが足りない、そしてそれが学生達の将来に大きな影響を与えている、という話。
日本と同じ様な話ですよね。
ニュージーランドでは子供達の15から20%が「神経の多様性がある」つまり「発達障害、学習障害、遺伝性の知能障害や脳の傷害、トラウマによる精神障害など」があるとの事。
問題は、学校が「神経の多様性がある子供」に対応できない。
でも、先生達は燃えつき気味だし、
何か特別な対応策をしたくても、政府からお金の支援が十分にない。
という事は、学校が人員を増やせない。
元のニュージーランドヘラルドの記事は有料の様なので
同様の内容の、こちらのRNZ ラジオニュージーランドの記事のリンクを載せておきます。
このRNZの記事には
「多様性のある子供」に対応しようと、ある学校が努力すると
その学校はそういう子供の親に評判が良くなり
「多様性がある子供」が、より集まりがちになる。
そういう学校に、「政府からの助成金が増える」という訳ではないので
結局、そういう学校やそこで働く教師は、余計に努力を強いられる
という事になる、というジレンマが書かれていました。
15%から20%といえば、例えば25人のクラスなら
クラスに2.5人から5人は「神経の多様性がある」生徒がいる事になります。
私が教師だったらクラスに多分1人や2人で、既に対応が大変だと思います。
クラスに5人、個別に対応する事が必要な生徒がいたら、それは学校の先生にとっては本当に大変ですよね。
結局、これは新しい問題ではありません。
以前なら、「クラスでじっとして、集団行動ができない子供」は
「問題児」として、学校のシステムから落ちこぼれるか、追い出されていました。
今は「問題児」は「子供が悪い」訳で無く「子供の脳の問題である」という事が分かってきたため、「ただ子供を学校から追放して、学校側としては問題解決する」という訳にはいかなくなった、という感じです。
ある意味では、これは一歩前進ではあるけれど
政府から教育へ、きっちりとしたビジョンを持った投資が行われないと
問題解決には繋がりません。
実際に、政府の教育担当の人たちは、
どの様な教育システムになれば、「神経の多様性」を受け入れた教育ができるのか、という事に関し、イメージしている理想があるのでしょうか。
ニュージーランドの医療への対応と同じで
教育に関しても、ニュージーランド政府は付け焼き刃的な対応ばかりしていて、
根本的な解決には向かっていない様な気がします。
まあ、政府も問題が山積みで大変でしょうが。
私は、私ができる事で、子供や親をサポートを続けていきます。
皆さん、良い週末を。
「親も育つ子育て」を広めるために、私の持っている知識、経験、資料をできるだけ無料で皆さんに届けたいと思っています。金銭的サポートが可能な方で、私の活動を応援していただける方は、サポートをしていただけると嬉しいです。