見出し画像

【 占い師が語る本 】現代版浦島太郎・占い師が本を読んでいたら干支が変わっていた

ご無沙汰しております。

空白の数か月間の話をします。



わたしが最後に更新したのは…

たしか映画の話だったはず。


あれから読書にハマりまして。

いや、京極先生の本にハマりまして。


仕事・家事・寝食以外

全ての時間を

百鬼夜行シリーズに捧げておりました。


誰とも会わず。
外にもほぼ出ず。

指一本で世界とアクセスできる

「 可能性 」しかないこの現代に。


下手したら国語辞典よりも分厚い

とんでもない文字数で作られた、

堅城鉄壁の京極ワールドに

引きこもっていました。



で、ふと顔をあげたら

卯年から辰年になっていたんです。


おかげさまで百鬼夜行シリーズは

そこそこ進みました。

魍魎の匣
狂骨の夢
絡新婦の理
塗仏の宴(宴の支度)
塗仏の宴(宴の始末)
陰摩羅鬼の瑕

で、今は飛ばしてしまった
鉄鼠の檻を読んでいます。

こんだけ読めば、
そら新年もやってきますよね。

今年もよろしくお願いします。


こんだけ読んでわかったことは、

京極先生の本は

やっぱり中毒性が高いです。


常人では到底思いつかない、

見たことも聴いたこともない、

茫然自失なストーリー展開。


毎回心をタコ殴りにされて

心も身体も動かなくなります。

でも、その数日後には、

新しい本のページをめくっているんです。


「次はどんなタコ殴りが待っているんだろう」

「もっと違う角度からボロボロにされたい」


こんなことを待ち望んでいる自分がいる訳です。

精神的にドMになったとしか思えません。



占い師って、日常を下から覗く仕事だと思っていて。

日常生活の表面には出てこない、

泥や澱みたいな話を聞くことばかりですが。


京極先生の本を開くと、

「そんなのおままごとさ」

と言われている気すらします。



だって、箱根の山奥、

数百年もその存在が

知られていなかった謎の寺で。

齢八十幾何の老僧が、

トイレに突き刺さって死んでるんです。

地面と直角にね。

足二本にょきっとさせてね。


聞かないし、想像しないでしょ。


これだからやめられないんです。



ほぼ全てを読書に捧げるという

ロックな時間の使い方はやめますが…

もう少し、もう少しだけ。

文字の城に引きこもっていようと思います。

鵼の碑に辿り着くまで、ね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?