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ひとりのお弁当

ある日のこと

昼休みに散歩した公園
いつもは静かな公園が
中学生でいっぱい

友達とじゃれあっている騒がしい声
あちこちでレジャーシートを広げ
グループでお弁当を食べている

少し離れたところに
ポツンと男子生徒がひとり
お弁当を食べていた

いつもひとりで食べてる
と言っていた息子と重なり
少し胸が苦しくなった

行事で学校に行くたび
ひとりポツンといる息子を見ては
悲しくなった

ひとりぼっちでいたり
ひとりでお弁当を食べた記憶のない私は
いつもショックを受けていたのだ

でも息子は
一人っ子でひとりは慣れている
ひとりが楽と言って
さみしさを見せることはなかった

それを思い出し
公園の彼もそうかもしれない
かわいそうに思ったことを
申し訳なく思った

思い返して見ると
悲壮感はなかった

何よりも
お弁当に彩りがあったことが
救いだった

私は学ばなければならない
「ひとりでいることと孤独や孤立は違うのだ」
ということを

写真 作者: DR_AC
https://www.photo-ac.com/main/detail/2813166


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