小さい頃からプロレスを見るのが好きで。
　
見始めた頃は馬場も生きていて猪木も現役で、
長州や藤浪が新日本のエースで。
　
それから闘魂三銃士や四天王が出て来て、
かたや大仁田が邪道プロレスをやってて。
　
そんなこんなで見続けて来てて。
　
　
今のプロレスの在り方がどうとか、
プロレスはブックがあるからどうとか、
プロレスラーがバラエティー番組進出とか。
　
そんなことはどうでもいい。
時代の流れとともに
存在の仕方ってのは変わるもんだ。
　
　
ここ10年ぐらい、プロレス興行の観客に
女性がちらほら現れるようになった。
　
プロレス大好き女子を「プ女子」と言うらしい。
　
　
今のプロレスだけを見て、今のレスラーだけを見て、
全て知っているふりをする「プ女子」。
　
女の8割は「見栄」で出来ているんだから
それはそれで仕方がない。
　
　
プロレスラーは筋肉むっきむき。マッスルマッスル。
すさまじい技の応酬を見せるのがプロレスなんだし
生半可な肉体じゃすぐ死んでしまう。見栄えもしない。
　
プロレスラー同士の恋愛を
頭の中で妄想してむらむらしている「プ女子」。
いやそれは「腐女子」。いやいや「プ腐女子」。
　
好きにやったらいい。
他人の脳内についてあーだこーだ言う権利は誰にもない。
どんどん妄想を重ねてハスハスしたらいい。
どっちがタチかな。どっちがネコかな。
　
　
プロレスを見る人の裾野が広がることは
プロレス界自体の発展にも繋がるし、
プロレスが存命するためには必要なことだ。
　
だからプ女子の存在は歓迎すべきことだし、
もっともっとプ女子が増えていったらいい。
　
　
だが、どうしても不快なことがある。
どうしたって許せないことがある。
　
誰かがベルトを防衛したとか奪取したとか、
リーグ戦やトーナメントで優勝したとか、
そういう感動的な場面ではない、
普通の普通の戦いの最中に泣く女がいる。
　
ふっつーのふっつーの
技の応酬をし合っているだけなのに、
まだまだ試合が決まるところではないのに、
涙を流しまくっている女がいる。
　
なんだお前は。

「痛そう」とか「かわいそう」とか思ってるなら見んな。
痛いに決まってるじゃねーか。
でもその痛さを乗り越えた先に勝利があるんだ。
勝利という最高の快楽があるんだ。
　
それともあれか。
男と男の戦いを見ている自分に酔っちゃってるのか。
「こんなに激しく男の人たちが戦ってる。
　それを見ている私ってなんてけなげなの」的な。
　
アホか。
観客は他にもいるでしょ。お前だけじゃねえよ。
　
そもそも戦いが前提にあるのがプロレス。
プロのレスリング。見せるレスリング。
戦わないなら誰も見に来ないの。
戦うからこそプロレスなの。
　
という感じで。
　
別に泣くべきタイミングじゃないところで
ひとりさめざめとしみじみと泣いているバカ女が
どうにもこうにも許せないのである。
　
邪魔だと。
俺の視界に入ってくれるなと。
　
　
小さい頃からプロレスを見るのが好きで。
　
オカダカズチカと三森すずこが結婚して以来、
オカダカズチカを見る時は
三森すずこを考えずにはいられなくなった。
　
最近ノアとか全日本はどうなってるのかな。
大仁田は引退と復帰を何度繰り返すのかな。
一時的に人気があった総合格闘技はどこいったのかな。
　
とりとめもなくいろんなことが
頭の中をめぐってよぎって
とてもとても書ききれる量ではない。
　
そんなこんなで見続けて来てるけど、
試合中に泣いてる女だけは許せない。