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ミツマタの森と和紙とWATASI(私)、はつづく|その参


前回より

前回、岸本巌(いわお)さんにお話しをうかがうことで、地域くるみで行われていたミツマタの生産は、今ではこの地でほとんど行われなくなっていることがわかりました。


そのミツマタを、清流にそって蛇行する峠道から斜面を森に入り、自生したミツマタの枝を刈ったり、ミツマタの苗を畑に植えて収穫したり、その樹皮で和紙の元となる白皮を製造し、さらにこの地域では行われていなかった“和紙の手漉き”まで全てをこの場所で一貫して行われていたのが『ミツマタP』。

そして、その和紙をとりまく情景を、つぶさにみつめていたキャラバンⅢさんが、包み紡がれる物語『辺境寓話』。その一遍としてキャラバンⅢさんの手元に今ある和紙。



今回の旅は、キャラバンⅢさんが、ミツマタと和紙の情景を写真として、インターネット越しに伝えてくれていた何かを、アートブックの制作にとり憑かれているぼくは、その写真への気掛かりに、和紙の支持体としての存在のみならず、どんな意味をみつけ、どのように受けとめることが可能か。

それを確かめるためにまず写真に写っていたその場所に行ってみたい、和紙をじかに拝見したい、そこにある物語をキャラバンⅢさんからじかに伺いたいという思いからはじまりました



キャラバンⅢさんに山間を案内いただきながらお話しを伺い、デザイナーの工藤駿さんと和紙を手にとって拝見させてもらって、様々な可能性について検討し議論させていただきました。


工藤さんから発案されたアイデアにぼくも腑に落ちる感があって、その方向を進んでみたいとキャラバンⅢさんにお話ししました。



……

こんかい、突然のご連絡から訪問に至るまで、快く受け入れていただいたキャラバンⅢさんに、デザイナーの工藤駿ともどもとても感謝しています。


キャラバンⅢさんの紡がれる物語『辺境寓話』。そのミツマタと和紙をめぐる数編を、“数枚の和紙として”持ちかえる野毛農場は、少しだけでも、遠くへ、語って、はこんでゆけたなら、そうおもっています。



のげ





つぎは、あなたに、あいに行きます。


ミツマタの森と和紙とWATASI(私)|その壱|のげ のうじょう|note : https://note.mu/noge_farm/n/n5a41a11643ea

ミツマタの森と和紙とWATASI(私)、はつづく|その弐|のげ のうじょう|note : https://note.mu/noge_farm/n/n58f0fb2d9d3b

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