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りんご30品種以上を食べ比べしたら「お気に入りんご」が見つかった話

「お気に入りんご」が見つかった2020年

詳細はぜひとも読み進めてほしいが、ぼくの「お気に入りんご」だけ知りたいという人は「陽光」「ぐんま名月」「ムーンルージュ」をチェックしてみてほしい。

名前の知らないりんご達との出会い

突然だが、日本にりんごの種類がいくつあるのかご存知だろうか?

農林水産省の品種登録データ検索でりんごを検索すると、2021年7月24日現在、日本に品種登録してあるりんごは256種類もあった。

256種類のりんごがあるなんて知っている人はいないのではないだろうか。
また、こんなにも多くのりんごがあったとしても「へえ」で済ませてしまう人が大半なのではないかと思う。

一方で、3%くらいの人はぼくのように「食べ比べをしてみたい!」と思う人もいるだろう。

しかし、一般的に「りんご」と聞いて思い浮かべるスーパーで見かける品種は『ふじ』『シナノスイート』『シナノゴールド』『王林』など、片手があれば足りる品種しか見かけることができない。

時々見かける品種として『ぐんま名月』や『トキ』『星の金貨』などだ。

ここでふと、疑問が浮かぶ。

スーパーで見かけることがない200種類以上のりんごは、どんな味で、どこにいけば、手に入るのか。

そんなことに思いを馳せていたら【りんご30品種食べ比べができる商品】を見つけたので、早速注文した。

「なんだ、30種類か。」と思ったそこのあなた。

手を胸に当てて、りんごの品種、何種類言えるだろうか、と考えてほしい。

そして、言えたとしても何種類のりんごの味を思い出せるのか。

ぼくは、食べ比べた。

食べ比べた結果として、おすすめのりんごの品種をみんなに教えたくなってこのnoteを書いた。

ここから伝説が始まった2020年8月

忘れもしない2020年8月18日【りんご30品種食べ比べができる商品】の第1段が我が家にやってきた。

8月の第1段を皮切りに、12月までの5ヶ月間で計9回、特に10月はりんごの最盛期ということもあり、月に3回もりんごが届き、りんごの種類は37種類にもなった。

ぼくが受け取った時のスケジュール感は下記の通りである。

・8月…1回
・9月…2回
・10月…3回
・11月…2回
・12月…1回+修了証

届いたりんごには、ご丁寧に品種名を書いた付箋を貼ってくれていて、さらには、各品種の特徴が明記してある説明書が同封されていた。

・凛夏
・タイデマンズアーリーウースター
・シナノレッド
・夏あかり
・メイポール(ジャム用品種)

どれも知らない。。

これは本当にりんごなのか。
りんごの形をしたなにかなのか。
そんな疑問さえも生まれる。

恐る恐る、凛夏に手を伸ばし、かぶりついた。

真夏と言っても過言ではない8月のりんごは、甘いっ!というよりは程よい酸味があり、一瞬でさわやかな気分をもたらしてくれた。

そしてさらに、

凛夏
パキッとした食感とさわやかな酸味が特徴のりんご。
中はお米のようにまっしろで、皮は赤と緑のコントラストがきれいな
見た目も美しいりんごです。つがる×さんさ

これは…面白い…!
単純に食べ比べをするだけではなく、その品種のことに知ることができる。
さらには、掛け合わせの品種まで書いてあるなんて
農業マニアにはたまらない商品なのではないだろうか。

天然記念物と同等のものが入っていた2020年9月

・シナノリップ
・黄王
・高坂りんご
・ドルゴクラブ
・シナノドルチェ
・紅玉
・シナノプッチ
・芳明つがる

9月は2回に分けて届いた。
『シナノドルチェ』や『紅玉』など、耳に馴染みにある品種も見かけられたが、パッとと味が浮かばないものも多かった。

その中でも目を引いたのは、ひときわ小さなりんご「高坂りんご」である。

高坂りんご
和りんごの一種であり、長野県飯綱町高坂地区周辺に古くから伝わるもの。 大きさは40〜50mmでリンゴとしては小ぶり。江戸時代には善光寺門前にて、お盆のお供えや信濃名物としても売られていた。

これは非常に希少なりんごなのではないだろうか。

まず、りんごに『和りんご』というカテゴリがあることを知らなかったし、平成17年、原木が牟礼村(現飯綱町)の天然記念物に指定されたという、まさに天然記念物と同じものを食べていると言っても過言ではない。

味は…

食べてからのお楽しみで。

1ヶ月に3箱届いた2020年10月

・秋映
・シナノスイート
・トキ
・アルプスの乙女
・千秋
・シナノピッコロ
・スターキングデリシャス
・世界一
・早生ふじ
・昂林
・ジョナゴールド
・スリムレッド
・あいかの香り
・陽光
・新世界


さて、10月はりんご最盛期である。
聞き覚えのある品種も多くなってきた。
本来であればこの時期からりんごをたくさん食べ始めるであろう。

しかし、2020年は10月の時点で、すでに1年分のりんごを食べている。

とはいえ、信州りんご三兄弟と呼ばれる『秋映』や『シナノスイート』など、味としても安定して美味しい品種が多いのも事実。

知っている名前がある、というだけで安心感はあるものの、10月は3回に分けて届いたので、主食がりんごになりかけていた。
(その量には困惑してしまった笑)

ここでのおすすめは『陽光』。
おすすめの理由は後述する、「お気に入りんご」を見つけよう!にて説明するので、割愛する。

あと、『世界一』。
これはぜひとも手にとって見てほしい。
「こんな大きなりんご、見たこと無い!」とだれもが叫ぶだろう。


終わりが見えて謎の喪失感に押しつぶされそうになる2020年11月

・王林
・ムーンルージュ
・シナノゴールド
・グラニースミス
・ぐんま名月
・シナノホッペ
・印度


【りんご30品種食べ比べができる商品】も後半戦に差し掛かった11月は2回のりんごが届いた。
この頃になると、あと数回で終わってしまうのか、という謎の喪失感に押しつぶされそうになる。

11月のおすすめは『ムーンルージュ』と『ぐんま名月』。
おすすめの理由は『陽光』に引き続き、「お気に入りんご」を見つけよう!にて説明するので、割愛する。


サンふじ!サンふじ!サンふじ!の2020年12月

サンふじ
修了証

最終月。
これはもう言うまでもなく、りんごの王様『サンふじ』である。
これまでは複数種類で10玉前後届いていたが、今回は『サンふ』じのみ。

誰もが納得する綺麗な終わり方だったのではないだろうか。

そして、修了証とともに、これまで食べたりんごの種類の数と、その説明書がまとめられた冊子が同封してあった。

…これだけの品種を食べる経験は今後一生ないだろう。
とても貴重な経験だった。
と、同時にりんごについてかなり詳しくなり、お気に入りの品種も見つけることができた。

経験に投資をすべき、という言葉もよく聞くようになったこの時代、控えめに言っておすすめである。


「お気に入りんご」を見つけよう!

さて、お待ちかね。
37種類のりんごを食べ比べた結果、特にこれはぜひ食べてほしい「お気入りんご」をベスト3をピックアップした。ぜひともみなさんそれぞれの「お気に入りんご」を見つけてほしい。

第3位:ムーンルージュ
ムーンルージュの最大の特徴は果肉で、今まで見たことのないりんごの果肉だ。果皮に近い部分が赤色から桃色になっている。果肉の食感は硬めで糖度が上がりやすく蜜も入りやすい上、酸味が少なく甘いリンゴである。
※ムーンルージュは長野県中野市生まれのりんごで『いろどり』と『ふじ』を交配したもの

ムーンルージュ

第2位:ぐんま名月
ムーンルージュの最大の特徴は皮で、ベースの色は黄色系だが、日光が当たる加減によって部分的に赤く染まるように色付く。糖度が高く、酸味が少なくいので、とても甘く感じる上とてもジューシーで、蜜が入りやすい品種である。

ぐんま名月

第1位:陽光
1981年に群馬県の試験場でゴールデンデリシャスが自然交配して生まれた品種。歯ざわりも、シャキシャキとしていて抜群で、甘さと酸味のバランスも取れたりんごであった。品種が誕生してから30年以上経ち、りんご市場の第一線からは退いてしまっているものの深紅のように真っ赤な色は 「THE りんご」のように感じることが出来て、個人的には大好きな品種である。

陽光

気になる入手先は?

日本のほぼ真ん中にある、高い山々に囲まれた長野県。
その長野県の県庁所在地である長野市から北へ車で少し走ると見えてくる美しい田園風景。そう、飯綱町。なんと、全国で生産されるりんごの約100個に1個が飯綱町産である。飯綱町の寒暖の差が、甘味と酸味のバランスが絶妙なりんごを育て、りんごの王様ふじをはじめ、高坂林檎やブラムリーズシードリングなど、珍しいりんごも多数作られている。

この飯綱町公式通販サイト「みつどんマルシェ」というサイトで【りんご30品種を食べ比べができる商品】が販売されている。

7~8月の予約でしか手に入らない商品なので、お見逃しなく。

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