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あにの 高低差ありすぎて耳キーンなるわ!の話

 どうも。
 最近ツイッターで、エッセイ漫画でバズっても、人間そうそう毎日面白いことが起こるわけじゃないからキツイ……なんて話を読んだのですが、昔話とたまに近況ネタで、バズってはいないけど週一更新で2年弱、我々兄弟よく頑張っているなというわけで、最近若干遅れている更新ペースを大目に見てほしいな(ごめんね)

 土曜日に生後1ヶ月の姪っ子を見にウキウキで実家に行ったのに、おとおと家族が入ってくるやいなや、前にあったときよりべらべら喋るようになった4歳の長女が
「わたしべつにアニしゃんすきじゃないし! あわなくていいし!」
といってるのが聞こえてきて、高低差で耳キーンとなっているあにです。
 それは筆も進まないってものですよ(いいわけ)

 

 さて、あにが結婚するちょっと前。
 ごぞんじ米山くんと一緒に遊んでいた某ネットゲームで、佐賀の旅館の若女将と知り合ったので、ゲームで知り合った友達みんなで遊びに行こうというイベントが企てられました。
 いわゆるオフ会というやつですが、普段ネット越しにしか合わないメンバーと顔を合わせてあちこちいって、わいわい遊んで、とても楽しい旅行でした。
 が、とりわけあにが楽しみにしていたのが、行き帰りの飛行機です。羽田から福岡、福岡から羽田までの飛行機なのです。
 あには高校時代に友達からエースコンバット04を借りて以来の飛行機好き。昔は岡山の田舎まで帰るのに飛行機を使ったり、バブリーな頃の両親に連れられて海外旅行に行ったりしていたので、小学生時代は年に何度も乗っていたのですが、貧乏学生時代、親と旅行にいったりもしないので、そんな贅沢な交通手段を使う機会もなく、久しぶりの飛行機でした。
 もろちん窓際の席をゲットし、離陸から日本地図片手に窓下に流れる景色を2時間たっぷり堪能します。当然米山くんはほったらかしになります。
 我々が使う超高級LCCスカイマークでは、機内食も出ないし座席で映画を堪能なんてサービスも当然ないので、さぞ退屈をしていたことでしょう。現地に到着したらじゃっかんむくれておりましたが、やむを得ません。旅行中にたっぷりかまってフォローをしておきます。

 で、楽しい旅行も終わり、帰りの福岡空港。
 全国から集まった友達なので、帰り方もまちまち。
 愛知からマイカーで参上したパワフルなおねーさんが、陸路新幹線組の人たちを駅まで乗せていきます。
 飛行機組でもJALを使うセレブや、ANAで帰るブルジョワな方々はどんどん早い便で帰っていき、最後には高級LCCスカイマークを利用する我々二人だけが福岡空港に取り残されるのでした。旅行が楽しかっただけに、寂しさもひとしお。高低差に耳がキーンと鳴るようです(タイトル回収)
 出発時刻まで実に2時間。すでに日は落ち暗くなる地方空港に残された仲良し二人組。空港の入り口から、道路を挟んだ反対側に見えるのは、一件の焼き鳥屋さん。
 まだ2時間もあるのに間に合わなくなるのが不安で空港から出たくない米山くんを「まだ2時間もあるし」「ちょっと見に行くだけだから」「ほんと、ちょっと店の中覗くだけ」「せっかくだから焼き鳥いっぽんだけでも」「これでビール飲まないわけにいかなくない?」「ちょっとビール余っちゃったもう一本だけ」「オススメの日本酒があるってよ!」と、なんとかなだめすかしてすっかりほろ酔いおにーさん二人組の出来上がりです。

 さて賢明な読者の皆様なら、こいつら搭乗手続きのこと忘れてない?大丈夫?と不安に思われていることでしょう。
 そう。飛行機は出発時刻が2時間後でも、それより前に搭乗手続きを済ましておかなくてはなりません。ちなみに我らが高級LCCスカイマークの場合出発時刻の20分前となります。

 しかし小学生の頃からズッコケ三人組シリーズを愛読していたあに。怪盗Xの巻で、「20分前だから…」という言葉がきっかけで犯人グループの逃走経路が空路であると見破られるというシーンがあったので、そのあたりの配慮は完璧。

「20分前に行けばいいんでしょ。ならもう少し大丈夫。今お店出れば5分くらい余裕あるから…。」

 さて賢明な読者の皆様なら、ここでお気づきでしょう。搭乗手続きの「20分前」は、「20分前開始」ではなく「20分前締め切り」であることに。
 搭乗口への到着見込みは5分前。見知らぬ土地。慣れない移動手段。
「5分くらい」
は、余裕ではなく、すでに緊急であるということに……

 空港に入るとすぐ、アナウンスで我々が乗る飛行機の搭乗手続きがまもなく締め切られることを聞いた我々仲良しほろ酔いお兄さんズは、もちろんゲートまでダッシュです。

 その後、なんとか飛行機に駆け込む二人。
 赤ら顔ですでに着席している他のお客さんがたからの痛い視線を受けながら2つだけ開いている自分たちの席に座る二人。
 帰りは機体中央席で、どっちを向いても外が見えません。
 離陸する機体。
 死なない程度に下がってゆく客室内の気圧。
 普段はなんともない気圧変化ですが、その時のあには昨夜からの遊び疲れと寝不足、ほろ酔い+運動と、生き物としてかなり弱った状態です。
 高度が上がるにつれ、耳の奥から聞こえてくる「キーン」という耳鳴り。
 まさに高低差ありすぎて耳キーン状態。
 耳鳴りは頭痛を呼び、なんだか目眩までしているような気が。
 ふと隣を見ると、同じく青い顔をしている米山くん。
 ここであにの記憶は途切れてしまいます。

 ドスンっ!

 という衝撃で目を覚ますあに。そこはもう羽田空港。
 さすが高級LCCスカイマーク。帰りは5分で到着です。

 あにの、数少ない飛行機に乗る機会をすっとばしてしまって悲しかった話でした。
 あのお店、お酒と焼き鳥は間違いなくおいしかったんだけど、まだあるのかなぁ……







グーグルグ・ストリートビューより

あった!


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