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神様が応えてくれた

神様が応えてくれた

 新年、氏神様にご挨拶に行ってきた。田舎の小さな神社。ちょうど正午だった。誰もいない神社。

 鳥居のところでできるだけ横に寄り深く一礼。それから参道を歩き、手水舎で手を清め、本殿へ。鈴緒を握り、本坪鈴を鳴らした。そしてお賽銭を。

 これだけで心が引き締まる。拝殿に向かい二回、深く礼をした。そして、誰もいない神社に響くように手を二回、叩いた。手を合わせたまま、目をつむった。


 その時だった。一瞬、空気が止まった気がした。そして、体が軽くなった。次の瞬間、風が吹いてきた。頬にその風があたった。

 目を開けて、見上げると、しめ縄に吊るされた紙垂が音を立てるように揺れている。周りのものは揺れていないのに。その部分だけに風が吹いているように。

 もう一度深く礼をした。今度は、私の頬にだけ風が吹いてきた。

 この感覚は、伊勢神宮にお参りした時にもあった。正宮をお参りした時だった。手を合わせた時、目の前から風が吹いてきた。目を開けると、布が風でこちらに吹き寄せられていた。その時の感覚だった。

 氏神神社も伊勢神宮の正宮と同じ、天照大御神を祀っている。まさか、、、


 帰ろうとして、氏神神社の鳥居をくぐった時、鳥居につけられていたしめ縄、そこに吊るされている紙垂が大きく揺れた。まるで下から吹き上げられるように。

 今年はどんな年になるのだろうか。


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