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クリエイティブになるための読書(49週目)

詩は、短いものばかりだったけど、吉増剛造にはじまり、詩経、アメリカ名詩選、ボブ・ディラン、萩原朔太郎と、豊富で楽しい週だった。

1000日続ける予定の読書、もう4分の1まで来てしまったけれど、まだ創作意欲が出てこない。100日超えたくらいの時に、詩を作ってみよう、物語を書こう、という気持ちが生まれたけれど、それ以降、気持ちが湧いてこない。今、平日のみだけれど、休みなく連続するほうがいいのかもしれないし、あるいは、日中ではなく、寝る前に読むほうが効果が高いのだろうか。でも、今の調子でも、1500日、2000日と続ければ、1000日連続、寝る前に読むのと、同じ効果が得られるのかもしれない、と思って、コツコツと続けよう。


クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は、無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから選んでいた。その後、もっぱら図書館で借りていたのだが、2023年末に引っ越しをして、部屋の整理が追い付かず、借りてきた本が仕舞う本、売っぱらってしまう本の中に埋もれては困る、と帰省の際に自分の部屋にあった本棚から、ずっと積ん読してある本を持ってきて、消化しているところ。

当日、読む作品を選んでから読み終わるまで30分弱。最短で10分、最長でも1時間弱。毎日続けることなので、できるだけ時間はかけない。

感想

今、『アメリカ名詩選』を読んでいる。現代の詩についても触れたいけれど、現代の詩人がすぐに出てこない。

ボブ・ディランのノーベル文学賞の受賞理由に「米国歌謡の伝統の中に新しい詩の表現を創造したこと」とあった。アメリカのかつての詩のずっと先、一つの形態として、ボブ・ディランがいるのなら、ちょっと触れてみようと思った。これからもアメリカの名詩と、ボブ・ディラン他、現代の英語の詩を往復することがあるかもしれない。

評論

もうそろそろ終わりの見えてきた『テクノボン』、本書で一番触れたいはずのデトロイトテクノの章。Kraftwerk「The Robots」、Derrick May 「Nude Photo」「The Dance」、Inner City「Praise」、808 State、Orbital「Chime」あたりを視聴。


のちの評判を聞くと、すべて鵜呑みにはできないけれど、アメリカの多民族社会の特徴を知るのに、いい感じだった。落合陽一パパ、おもしろい。時々、読む。

物語

おそらく20年くらい前、友人と四国を旅行した時に買ってきた本。寝る前に、疲れて字を追うことがつらい時、1、2ページ、字が大きいものを読んで済ますための本。こちらは読了。昔ばなしって何の脈略もなく、当然のように、超常の事物が現れる。その役割も示されないまま終わる感じがおもしろい。なぜ存在するのか? よりも、そういう機能が存在してしまうことに意味がある。逆に超常の事物が存在しないと、人は幸せにもなれないくらい現実が過酷なのかもしれない。

『巷説 百物語』実におもしろい。うわー、こういうの書けるといいなぁ。おもしろい。上のような昔ばなしからタネを拾って、育ててみようかしら。
もちろん、タネの話だけではダメで、今回読んだ「塩の長司」も、妖怪の類の話、当時の流行りの芸、盗賊の話と少なくとも3つの話を、ちょっと先を想像させながら、でも、最後はちょっと驚かせて見せてる。一つの話に、3つを盛り込んでいて贅沢で、食傷させないところがえらい。

毎週、録画しているNHK eテレの「100分de名著」。貯めた録画を時々、消化する。そこで取り上げられていた『いのちの初夜』を知った。

短篇50ページ弱と聞いて、視聴をとりやめ、土曜日に読むことにした。死にたい気持ちを冷静にとらえていたと同時に、人間の本質、むき出しの「いのち」を考えるのに、これだけ的を射た本があることを知れてよかった。

実績

太字は、特に気になったもの、気に入ったもの

2024/2/19(月)
・【詩】ロサンヘレス(吉増剛造詩集)
・【対談】機械の魂、反乱のテクノ(「テクノボン」石野卓球・野田勉)
・【物語】負っぱしょの地蔵(阿南市)/お亀千軒(徳島市)/海から出たお金(鳴門市)四国の昔ばなし

2024/2/20(火)
・【詩】木瓜(衛風)(「詩経・楚辞 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典」牧角 悦子)
・【対談】数学は本質的に翻訳可能であろう(「人間と数学」赤摂也・吉田夏彦)
・【物語】文鳥(「文鳥・夢十夜」夏目漱石)

2024/2/21(水)
・【詩】Blowin' In The Wind(ボブ・ディラン)
・【評論】被抑圧階級を搾取する道具としての国家(「国家と革命 他」レーニン 全集刊行委員会訳)
・【物語】蜘蛛の糸(芥川龍之介)

2024/2/22(木)
・【詩】吹雪(「アメリカ名詩選」)ラルフ・ウォルド・エマソン
・「足下を見る」ということ(「ヤンキーと地元」打越正行)
・【物語】生命の法則(「20世紀アメリカ短篇選【上】」ジャック・ロンドン)

2024/2/23(金)
・【詩】地上/花鳥/初夏の印象/洋銀の皿/月光と海月(萩原朔太郎)
・【評論】アメリカ人とは?(「もっともっとアメリカ」落合信彦)
・【物語】塩の長司(「巷説百物語」京極夏彦)

2024/2/24(土)
・【詩】人生讃歌(「アメリカ名詩選」ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー)
・【評論】旅行について/運命について/身体的欠陥について(「ベーコン随想集」ベーコン 渡辺義雄訳)
【物語】いのちの初夜(北條民雄)

これまで読んだリスト

(同じことをしてみたい人のために。本を選ぶ参考にどうぞ)

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