#私の不思議体験「パラレルワールドに行った小学3年生の夏」
この体験をしたのは、確か私が小学3年生の頃だったように思います。
なにより随分と前なので確証が持てませんが。
小学時代の私は、結構不思議な体験をする体質だったみたいで、誰もいないのに外から歌声が聞こえたり(このとき、窓を開けると歌声は止まりました)する子どもでした。
母も小学時代に人魂を見たことがあると言っていたので、もしかすると私のうっすらとした霊感は母親譲りなのかもしれません。
長々と前置きを話していてもしょうがないので、そろそろ始めましょう。
私の不思議体験
私の家は三階建て(といっても三階には7畳ほどの父の部屋しかありませんでしたが)で、あの日、私は二階にある自室の机に突っ伏して寝てしまっていました。
ふと目を覚ましたとき、時計は夕食の時刻をすぎていました。
人間には第6感というものがやはり存在するのでしょうか?
そのとき、私は確かに私の部屋なのに何かいつもと違うと感じたんです。雰囲気というか、空気感というか、とにかく、そういう印象を受けました。
私は急に怖くなってきて、急いで母と妹がいるはずのリビングへと向かいました。
リビングに行くと、テレビでは丁度『アメトーク!』がながれていて、芸人がなにやらボケをしていました。
けれど、誰もいません。
「もしかするとキッチンにいるかもしれない。」
そう思い、私はキッチン行きました。
しかし、キッチンは明かりと換気扇がついているだけで、そこにも母の姿と妹の姿はありませんでした。
「2人でコンビニにでも行ったのかな?」
そう思った私は、今度は父を探すことにしました。
父はいつも三階の自室にこもっていましたので、私は階段を上り父の部屋に向かいました。
扉を開けると、そこにも父の姿はなく、明かりとレコードと夏だったのでクーラーだけがついていました。
私はどんどん怖くなっていきました。
「玄関の靴を見に行こう。みんなでコンビニにいってるのかも。」
私は不安を押し殺し、玄関へ向かいました。
玄関には、家族全員の靴がきれいに並べられていました。
つまり、誰も外出していないのです。
『家にいるはずなのに、みんないない。』
どうしてもそのことが信じられない私は、急いで靴を履き、そのまま近くのコンビニに家族を探しに行きました。
コンビニにはちゃんと店員さんがいました。
お客さんもいました。
道路には車が走っていました。
この世に自分しかいなくなってしまったのかと思い始めていたので、私は少しホッとしましたが、家族の姿は見えません。
「なんでなんで??みんなどこに行ったの?」
私は困惑しながらも再び家に戻りました。
なんだかここまでくると、自分の一番最初にいた場所。
つまり、子供部屋の自分の机が安全な場所のように思えました。
帰宅すると、私はすぐさま自分の机の元に行き、最初の体勢になりました。(最初に目覚めたときの机に突っ伏した体勢)
いつのまにか私は寝ていました。
よくそんな状況で寝れたなと思いましたが、本当に寝ていました。
次に目覚めたとき、ホッとしたのを覚えています。
あ、戻ってきたとなんとなく思いました。
リビングに向かうと、そこにはテレビを見ている妹がいました。
私は安心し、妹に話しかけました。
「電気つけっぱなしでどこに行ってたん?」
「どこにも行ってないで?ご飯食べてからずっとテレビ見てた。」
最初は自分だけ連れて行ってもらったから、外出したことを隠しているんだろうと思いましたが、どうも様子を見るかぎり嘘はついていなさそうでした。何より、妹はそんなつまらない嘘はつくようなタイプでもありませんでした。
キッチンにいた母にも同じことを聞きました。
母の答えも同じく、「ずっと家にいた」
3階の部屋にいた父も同じ答えでした。
そして3人とも、私はここに来なかったと答えました。
父の部屋から再びリビングに戻り、私は妹に一連の体験を話そうとしました。そのとき、ふと目に入ったテレビを見て私は驚愕しました。
家族を探していたときに私が見たものとまったく場面だったのです。
後で確認したところ、そのとき流れていた番組は再放送でも、録画でもありませんでした。
これでわたしの不思議体験談は終わりです。
夢だったと言われるとそれまでになってしまうのですが、あんなにリアルな夢はそうそうありません。あれは現実でした。
ところで、あの日以来、私はパラレルワールドを信じるようになりました。こんなことを言うと笑われるかもしれませんが、きっとあの日、私はパラレルワールドに行ったのだと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?