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【子供の点数が低い】1問で分かる数学の間違いの傾向

テスト結果が悪くて

定期テストの結果


中学校に入学して初、または新学期になってからの定期テスト。
お子さんの数学の結果が悪かった、とお悩みの方はご覧下さい。
ここで言う「結果が悪い」とは、
「10点、20点位(またはそれ以下)しか取れなかった。」
「用語などで3、40点は取れたが、計算問題が壊滅的だった。」
このような方に向けてのお話です。
小学校のときにはそれほど気にしなかったことかもしれません。「ちょっと算数苦手だな」くらいだったかもしれません。それが中学校に入ってからのテストで、あまりにも点数が悪すぎて…。
「どうしたの?」と、頭が真っ白になってしまったかもしれません。
「なに?この点数?」と怒ったかもしれません。
しかし、ここは冷静に考えてみて下さい。お子さんだって、悪い点数を取りたくて取ったわけではないのですから。

計算問題が解けない人に言えること


計算問題が正解する確率が低い人は、正負の数の加法・減法で引っかかっている場合が大多数です。これは中学1年生に限ったことではなく、2年生や3年生にも言えます。

※多分学校ではこの習い方はしませんが、最も感覚的に分かりやすい解法だと思います。

ここに1問の問題があります。もしできるようであればこの問題を解いてもらって下さい。それによって何が分からないのか、どのような傾向なのか、ある程度判断することができます。


問題
− 13 +7

正解は− 6です

正解を答えられればとりあえずOKですが、偶然ということもあるので、その場合は数字を変えて試してみて下さい。ここでは、ー13+7の結果で間違った場合の傾向を書いていきます。

間違いの傾向



間違い1  ー13+7=ー20


符号の見誤り(ー13-7との見間違い)でなければ、この間違いは、13と7を最初に足して、前にある符号を付けたという間違いです。
数字の前の符号までが1つの数字であるという感覚が身に付いていないのでしょう。
ー13+7の計算」という意識を持たせることが大事です。その上で正負の数の計算の考え方を根付かせることをが必要になります。
このミスをする人の傾向
そそっかしい(符号の見誤りの場合)
・「符号までが1つの数」という意識がない(符号の見誤りではない場合)
・正負の数の法則が理解できていない(符号の見誤りではない場合)

間違い2  ー13+7=6


惜しい!と思いますが、あながちそうでもない場合もあります。ただの符号の付け忘れの場合もありますが、「一番最初にマイナスがあったから、なんとなく引き算しただけ」という独自の感覚で計算している場合もあります。もしそれなら、なんとなく足し算をして間違い1のように「ー20」と答えていてもおかしくありません。まずは法則を理解する必要があります。

このミスをする傾向の人
そそっかしい(符号のつけ忘れの場合)
・「符号までが1つの数」という意識がない(符号のつけ忘れではない場合)
・正負の数の法則が理解できていない(符号のつけ忘れではない場合)
・理屈ではなく独自の感覚で計算しようとしている(符号のつけ忘れではない場合)

間違い3 ー13+7=20


ただ単に13と7を足しただけの間違いです。前のマイナスを見落としたのか?分かっていたけど無視したか?どちらかによって傾向は違ってきます。分かっていたけど無視した場合は、恐らくその根底には「計算に対する自信のなさ」があります。
このミスをする傾向の人
・いいかげんに計算をしている(無視した場合)
・計算に自信がない(無視した場合)
・周りをよく見ていない(マイナスを見落としていた場合)
・そそっかしい(マイナスを見落としていた場合)

間違い4 ー13+7=ー19


間違い1と傾向は同じです。ただこのミスには、もう一つ重大な問題が含まれている可能性があります。13+7が20にならないということです。3と7を足して10になるという感覚がない可能性があります。もしそうなのであれば計算の仕方を確認してみる必要があります。答えより1少なくなる計算をしてしまう人によく見られるのは、13を含めて指折りで7を足している時です。
13、14、15、16、17、18、19
これで7つ。指の数に矛盾はありません。だから答えをこのように出してしまうのです。指折りじゃなくとも、頭の中で同じような計算をしているはずです。もし計算結果に1少ない傾向が多いのであれば、この間違いを疑ってみてください。

このミスをする傾向の人
・「符号までが1つの数」という意識がない
・計算法則が理解できていない
・起点の数を1として数えている可能性がある

間違い5 ー13+7=19


傾向的には間違い3間違い4の複合です。間違い3、間違い4を参照してください。

間違い6 ー13+7=ー7


間違い4
の引き算バージョンの間違いです。
13から指折りを始め、引く数が1少なくなってしまうのです。この傾向も間違い4を参照してください。
ただ、もう一つ問題があります。7の2倍が14になるという感覚がないということです。もしその感覚があれば7+7=14(または7×2=14)だと知っているので、「13から7を引いて7にはならない」と感覚的に分かるはずです。ただ字面だけで計算して深く考えていないだけかもしれませんが。

この間違いをする傾向の人
間違い4の傾向と同じ
・倍数の感覚ができていないかもしれない

間違い7 ー13+7=7


傾向としては、間違い3、間違い4、間違い6と同じようなことが言えます。その項目を参照してください。

間違い8 ー13+7=ー14 または 14


13ー7をしていますが、1の位は7-3=4として、10の位をそのままという計算をしている間違いです。2桁− 1桁では起こる確率が低いかもしれませんが、例えば23-14=11とする場合が見受けられます。各位ごとに「大きい数ー小さい数」をしているのです。うっかりやってしまったりすることもありますが、それが頻発するようなら注意した方が良いでしょう。冷静に考えれば引き算をしたのに、元々の数より大きくなるのはおかしいですからね。

この間違いをする傾向の人
・そそっかしい(うっかりやってしまった場合)
・動揺している、慌てている(うっかりしてやってしまった場合)
・計算のしかたが分かっていない。(うっかりではない場合)
・数字の感覚ができていない。(じっくり考えながらやって、この数に行き着いた場合)


このほか、5やー5、8やー8、21やー21となる場合も、足し算、引き算のミスがあります。「たった1だけ違っていて惜しい!」などと思うかもしれませんが、それが頻発するようだったら、根本の計算方法を見直す必要があります。上の間違い例を参考に確認してみて下さい。

まとめ

ご紹介した間違いは20年の指導経験上、実際にあった間違いです。そそっかしくて間違う場合もありますが、点数がかなり低いなら、「そそっかしい」だけではないはずです。
真面目に取り組んだ人は、計算練習と間違った部分の解説を通して、間違いを克服することができています。中には正負の数の加法・減法の法則が安定しただけで、すべての計算が飛躍的にアップした生徒もいます。
とは言え、数の感覚を養うのは一朝一夕ではできません。一歩ずつ進めていきましょう。そして少しでも改善した時には、褒めてあげて下さい。次へのやる気につながります。






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