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【コンセントから煙】なぜ!?

コンセントから煙が出たと緊急の連絡がありました。
すぐに電話して状況を聞きましたら、使っていないコンセントの内部から煙が突然出てきたとの事です。
居住者は怖くなりブレーカーをおとしたので、電気を使えない状態でしたので急いで現場に向かいました。
現場に到着して、コンセントを壁から外してみると内部は焦げていてコンセント本体も溶けていました。
電気は許容量をこえると熱を発生して最悪の場合は発火します。
掃除機の電源コードも使用していると熱くなりますよね、電気の抵抗は熱に変わるので、電球が光るのやストーブが熱くなるのもその原理を利用しています。
では、なぜ使用していないコンセントがそんなことになったのか?
【原因は配線の接続方法】でした。
最初に許容電流を説明します、コンセント[15A-1500W ] / ブレーカー [20A-2000W ]
ブレーカーよりコンセントのほうが許容電流が少ないです、なのでコンセントで 18A-1800W 使用すると、ブレーカーは許容範囲なのでおちずにコンセントに負荷がかかり熱が発生して溶けたりします。(タコ足配線が危険な理由です)
家庭用コンセントで使用する電化製品は必ず1500W(15A)以下になっています、エアコンなど1500W以上を使用する機器はコンセント形状が I L になっていて通常コンセントに差し込めないようになっています。
今回ケースは、リビングコンセントだったのですが、[コンセントの送り配線端子]を使用してキッチンコンセントに行き、キッチンから他の部屋のコンセントに配線されていました。
コンセントは他のコンセントに中継できる機能がありますが、キッチンや他の部屋で電気ストーブなどを使用して1800W-18Aの負荷がかかると、いずれ熱で溶けて最悪の場合は発火します。
電線を中継する部材(ワゴと呼ばれます)があり、許容電流はブレーカと同じ20Aですが、なぜ使用せずにコンセント中継するのか?

・部材代を節約。

・中継部材を使用すると作業の手間が  
 増える。

・コンセントとブレーカーの許容電流の違いを、そもそも認識していない。

以上の理由で安易なコンセント中継で施工するのでしょう。
原因は判明したので、コンセント交換して配線も中継部材を使用し、配線の送り先のキッチンコンセントも改修して最後に配線の絶縁抵抗と電圧を測定して完了です。
後日、別件で同じ原因のトラブルがあり、コンセント中継している配線が長年の負荷で断線してしまい、送り先の部屋が停電していました。
原因がわかるまで時間かかりましたが、コンセントを全部ばらして判明しました。
築年数が古い建物だとコンセント中継で施工されている事がおおいので要注意です。
私は、必ず中継部材を使用しておりコンセント中継はしないようにしています。
何十年後かわかりませんが、トラブルがおこる可能性を出来る限り無くすのが当然だと思うからです。
記事が何かの助けになれば幸いです。

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