200613

どこで誰と仲良くなるかなんてわからない。生きていると、自分の予想もしないタイミングで点と点が繋がる瞬間がある。それまで忘れかけていたような些細な出来事を思い出しては、あれは伏線だったのかなんて答え合わせをしてみたり。人生は面白い。

音楽だってそうだ。ずっと昔に聴いたあの曲と、最近聞いたこの曲が意外なところで繋がったりする。それも点と点とが繋がる感覚があって面白い。自覚してるよりもずっと、自分は音楽を聴くのが好きなんだなと今更ながら気付いたりして。多分これからも色んな曲を聴くし、その都度なんらかの接点を見つけては繋ぎ合わせて、自分の中のネットワークを作り上げていくんだろうな。


外出する用事があったけど雨が降っていたので歩くことに。いつもの道も、歩いて通るといつもとは違う気づきがあって楽しい。満開になった紫陽花、田んぼから聞こえるカエルの鳴き声、湿ったコンクリの匂い。自転車の速度では見落としていたものに沢山触れられたような気がした。ふと、通勤していた時にいつも通った田園風景を思い出す。ザ・現代社会といえる目まぐるしい日々の中で、季節と共に様変わりする景色は自分の心の拠り所だった。春は咲き乱れる菜の花、夏は風に揺られて波打つ青々とした稲、秋はそれらが黄金に輝く様を、冬は刈り取られた後の閑散とした佇まい。それらは、インターネット世界に浸ってばかりの自分と自然との唯一の接点となっていた。


ノリと勢いで参加したシシヤマザキさんのお絵かき講座。今日はその第1回目だった。1〜2回程度のライトな企画かと思いきや、1年間をかけて開催されるものだったらしく、思いがけずガッツリ習い事を始めてしまった。技術的な話というよりは、取り組む上での思考や見方などの話が主らしい。最近絵を描くことに漠然とした「こうじゃない感」を抱いていた自分には、良い栄養になりそうでとてもワクワクする。久しぶりに画材を引っ張り出し、扱いはしないもののなんとなく触れてみた。学生時代の画材が有り余っており、幸い大した劣化もしていなかった。最近PCでばかり描いていたけど、またアナログでもやってみようかななんて思ったり。

自分は、ただ自分が楽しくなるためだけに絵を描いているんだろう。特に誰かを喜ばせたり、社会に貢献したいなんて大義はない。これ1本で稼ぐという夢もない。「描いたものが、結果的にどこかで誰かの役に立ったり、お金になればラッキー」くらいの感覚である。全ては自分が楽しくなりたいから。思い通りの表現ができた時の高揚感を一生味わいたい。


意欲面で見れば、今の方が学生らしい生活をしている気がする。創作に手を出したり、本を読んだり講座を受けて知識・知見拡張に取り組んだり。今学生だったら最高なのにと思いつつ、この状況にはある程度満足している。高校時代、大学に行くか否かで進路を一瞬迷ったことがあった。当時は「自分の中に大学に行く理由が無い」と考えて大学進学の道は選ばなかったが、今振り返ると良い選択だったなと思う。あの時の自分にとって大学に行くことは、「遊び時間を確保する」以上の意味合いは持てそうになかったから。それはそれで良かったと思うけど、時間だけたっぷりあっても今ほどは上手に遊べなかっただろう。仕事や趣味や生活を通じて、あらゆることに興味関心が沸きつつある今、自分は本当の意味で大学という場所を欲している気がする。「出来たらいいな」くらいの漠然とした夢だ。

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