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文庫本は通常は廉価版ですが、、

今週発売の拙著「人工知能が変える仕事の未来<新版> (日経ビジネス人文庫)http://bit.do/ai-changing-future は、単行本の文字数を半分に減らし、センテンスの平均長も大幅に削減。1000数百か所の表現に手を入れて読みやすくしました。3年以上かけて推敲したのね?とのからかい、甘受いたします。(笑)

表現だけでなく内容についても、2019年、2020年の技術革新、普及のニュース、新たな研究動向、法改正にも触れていて、リフレッシュ。しかし、2015年に決めた構成、主張のポイントを変更する必要はありませんでした。この激しく変化するAI動向の中、なんとか、永続性の高い書を生み出せたのかと安堵したところもあります。

「2019年」の時点の状況、出来事を記述した主なもの4か所について、Facebookのメタデータ社のページ(メタデータ社は共同著作者)に引用しています:


・第一弾は、オックスフォード大学オズボーン准教授らの「なくなる仕事」の予想が外れることがほぼ明らかになってきた、という新しい内容
https://www.facebook.com/realtime.crm/photos/a.219609388062702/3206914299332181/

・第二弾は、チューリング賞を受賞したベンジオ教授ら3人の近未来予測や、謙虚なAI研究へのアプローチについて:
https://www.facebook.com/realtime.crm/photos/a.219609388062702/3213625408661070/

・第三弾は、DX=デジタルトランスフォーメーション、X-Tech とAI:
https://www.facebook.com/realtime.crm/posts/3309129985777278

・第四弾は、半導体の指数関数的進化がしばらく続くことを具体的数字で示して、AI専用ハードウェアへの流れの必然性を説明:
https://www.facebook.com/nomuran7/posts/10221083768377318

わずかな文字数の引用ですが、この半導体リソグラフィのロードマップは、AI開発ロードマップみたいにいい加減なものではなく(笑)、ほぼ確定した未来です。なので、頭の片隅に入れておいて損はありません。3nm、2nmまで見えていて、半導体性能の指数関数的向上はまだしばらく続きます。しかし、経済性の向上はそれより手前で頭うちになるので、最近はAI専用ハードウェアの競争、ブームが起きているのだ、との解説。2015年に単行本執筆していた時点では書けなかった内容です。

 他にも差分は、5GとAIについての新設セクションなど、まだまだたくさんあります。本稿の締めくくりに、「循環参照」の出現の話をします。「なぜ?を問う者は生き残る」とは、朝日地球会議2017での私の発言が朝日新聞見開きカラーページの見出しになったものです。「なぜ?」を問い、オリジナルな解答を出せないAIに勝つ決定的な人間の能力ということで、全ての単著で強調しています。単行本版「人工知能が変える仕事の未来」の3年後に出した「AIに勝つ!」で、一番詳細に、触れています。
 今回の「人工知能が変える仕事の未来 [新版]」では、2019年の「AIに勝つ!」を次のように参照しています:
「・・・なお、ビジネスマンが、ビジネスの評価を振り返り、それを踏まえて施策を改善したり、新企画を考案する際にも、「その施策のせいでなぜこのような結果となるのか?」考え抜く必要があります。このあたり、2019年に日本経済新聞出版社から単行本として刊行した拙著『AIに勝つ!』に、「6重(6段階)のなぜ」を問う対話
の具体例などを用いて詳述しています。参考になれば幸いです。」


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