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2022BRM101大阪200km寸評

3年ぶりに復活した桜ノ宮をスタートするオダックス近畿のブルべ、通称グルペットブルべ。前回開催されたのは3年前のこと。1月1日の0時にスタートし琵琶湖の西側を高島まで北上、湖東の山々から上る初日の出の光を浴びながら大阪へ戻って来る200kmのブルべだった。

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今回もコースの基本は前回と同じでアップダウンが少なく、コースとしての難易度はかなり低い。ポイントは真冬の夜中にスタートということで、寒さと眠気への十分な備えが必要。加えて肝心の天気の方が…。前回の開催では大晦日に滋賀県西部で大雪が降って、コースが高島へ向かうところを近江八幡へ向かうように急遽変更された。今度はどうなるか?と思って迎えた29日の段階で寒波が日本列島に押し寄せており、既にそれなりに積雪している状態は確定。幸い161号線は北陸へ向かうトラックが多いので、気温さえ下がらなければ自転車で走れない事はない。前日夜に車でコースチェックをした主催者の判断で、本来の0時~1時のスタートに加えて、6時スタートも認められるという異例の措置で開催にGOサインがでる。

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今回は自分は事前のコースチェックの試走のみで、当日は夜中スタート組を見送った後は比叡山に上っていつもの場所で初日の出を見る。事前に滋賀の知人に雪の様子を聞くところによると、湿った雪が降っているという事なので、道路はシャバシャバの状態になると想定。気温はそれほど下がらないので、雪は積もっていても路面がカチカチの凍結はないだろう。むしろ辛いのは、折り返した後に宇治田原で濡れた足元が冷たい風にさらされる可能性だ。足元を守るために前後にフルフェンダーを装備して、シューズカバーは濡れに強いネオプレーン製を着用。今回は用意しなかったけれど推し歩きのシチューエーションに備えてSPDのペダル、シューズだとなお良かっただろうか。ちなみに夜中にスタートした参加者の中では、知人のN本さんが自分と同様のフェンダーと防水加工のSPDシューズと完璧な装いだった。

天候を予想して適切な装備を選ぶ。完走するため、というよりストレスなく走るため、場合によっては生きて帰るために必要なスキルだが、刻一刻と変化する気象条件を考慮するのは難しい。個人的には雪がふるような天気だと湖西では日光が射さずに気温が上がらない、冷たい風で路面がカチカチになる事があるので、6時スタートの方が寧ろ悪条件では?と考えていたが、予想に反して8時過ぎには晴れ間が見えて、路面の雪はどんどん溶けていく。車があまり通らない場所では押し歩きなど苦労したようだが、夜中スタートも6時スタートも本来の正コースで完走された方が多く、完走率は高かったようだ。

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当初の予定通り大晦日→元日の夜中に集まった参加者たち。大晦日の寒さを物ともせずに出走するだけあって覚悟が見える。

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夜明け前に比叡山を登り始める。徐々に空が白んでいくと斜面や木々はふわふわの雪化粧。大津では滅多に目にしない景色だ

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こんな天気だったけれど、いつもの場所にはいつものメンバーが集まって。初日の出を見守る。ガスがかかったような雲があって日の出は見れなかったけれど、うまく雲の隙間からご来光を拝むことができた。

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ゴール後には炊き出しだけにとどまらず、元旦ブルべに相応しいお節料理が準備されているという主催者の粋な計らい。

個人的に悪条件下の200kmブルべは貴重な存在だと考えている。400km以上のブルべになるとスタートからゴールまで気象条件が良い中で走れるという事は稀だ。いざという時には悪条件で走った経験が活きてくる。悪条件のブルべでの装備、走り方は悪条件でのブルべでテストするのが手っ取り早い。今年は200kmだけでなく300km、400km、600km、1000kmのグルぺットブルべが開催されるようなので、今回の参加者にはぜひ全て完走してもらいたい。

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