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左耳に蝉が住んでいるはなし。

(突発性難聴になったことのうす覚えキロク。
からタイトル改めました。すでに読んでくださった方、紛らわしくて、すみません!)

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先程、Instagramでいつも拝見している大好きな方が'突発性難聴にかかった話"、というpostをされていて。
そういえば私もじゃん。とおもい、記憶おぼろげながらも書いてみようかな、と!

↑こちら、わたしの好きなインフルエンサーさん。素敵な方なので覗いてみてください。


わたしが突発性難聴になったのは、第一子妊娠中の、出産予定日の2、3週間前だった。

わたしは予定日のちょうど2、3週間前から、実家帰省をしていて、穏やかに過ごしながら出産に臨もう、としていて、
お腹は双子??!と言われるくらいに前に突き出して大きく大きくなっていた。たしか赤ちゃんの推定体重ももう全然生まれてきていい体重にすでになっていて。。。
早く産まれてほしいな〜という思いもあって、毎日毎日実家から、何キロもテクテクテクテク歩いていた。
その日は、台風か爆弾低気圧かなんか来ていて、雨が降りそうな気配の中、いつもどおり歩いて、家の近くの氏神様の階段を登ってお参りして、降りるころだったかな。急に耳が"キーン、ぽわーーーん"とおかしくなったことに気づいた。
耳を塞がれて膜が張って、
プールに沈んでしまったときの音がホワホワしちゃう感じ。そして、なんか少し目が回っていた。耳鳴りもしてる。

ふらふらしながらも、なんとか家までもどって、台所でいつもついているテレビの音を確認してみると、やっぱりなんか聞こえない気がする。
左手で左耳を塞いでみる。あれ。聞こえるな。
右手で右耳を塞いでみる。、、、。
聞こえない!!!
でもずっとなんか耳鳴りだけは聞こえてる。

同時に、気持ち悪さがどっと込み上げてきて、思わずソファに横になった。
吐きそう。吐きそう。目が回ってる。なにこれ。てわけがわからず、涙が出てきて。
トイレに駆け込んで吐いた。

そのあと、少し吐き気がおさまったころ、母に耳鼻科に連れていってもらった。
そしたら、左耳の聴力があまりありません、ということと、そのお腹の大きさでは、うちでは何も出来ません。と言われ、またそこで、ドバッと泣いてしまい。
近くの大病院へ紹介状を書いてもらい、その日のうちだったか、日を置いてだったか、忘れちゃったけど、大病院でも診てもらいました。

いろいろ検査もしてもらったけど、最初に行った耳鼻科と言われたことがあんまり変わらず。
母と一緒に落胆しながら、泣いたことを覚えている。

要は、お腹に赤ちゃんがいる状態での治療はほぼない、ということでした。
そしてしっかり治療して治すには、発病してから数週間が勝負だということ、でした。

その時のわたしには、少しのお薬(効果は期待できない)とビタミン剤くらいしかなかったとおもう。

逆を言えば、ちゃんと治療できる体、状態であれば、治る確率はまあまああるということ!です。もし、なってしまったら、早急な治療をおすすめします。

その後、職場が医療機器の会社だったので、産休中だったけど、同期に連絡とり、それ系に効く治療ないか聞いてもらったり、自分でもネット検索をし続けた。
同期からは、高気圧酸素療法の情報をもらったけど、やっぱり赤ちゃんがいたらできない治療だった。
産院にも相談して、耳鼻科も紹介してもらい、そこでもいろいろ検査して、望みは薄いかもだけど、赤ちゃんに影響のないお薬とビタミン剤は引き続き処方していただいた。

そして、また少しの望みをもちながら、鍼灸治療が効くかもしれないというネット情報をもとに、鍼灸院にも通った。
お腹がかなり大きかったので、針治療してもらうのも態勢が辛く大変だったけど、出産まで通った。


で。

結果をいうと、治りませんでした。


難聴の具合はというと、当時の数値を全く覚えていないのだけど、
グラフでいうと、右は一直線のところ、左はガクッと底辺這う感じ。
今年の聴力検査結果が今日ちょうどきたので見てみると、4000ヘルツ(高音)の値が70となってました。(よくわからんけど、普通は30以内ぽい)

難聴になってから、耳鳴りがおさまった日は1日としてないし、やっぱり音が聞こえにくい。

といっても、普通に生活は全然できるのだけどね。
(テレビは字幕ありにしている)


困っていることといえば、

まず、音の方向がわからないこと。
例えば、誰かがどこかの方向から呼んでくれていても、姿が見えない状態だと、どっちの方向から聞こえているのかが、パッと分かりません。頭をぶんぶんと一回転させて、右耳の聴力でこっちかな、て分かるくらいです。
右耳と左耳両方そろってないと、方向ってわからないんだぁ、と難聴になってから知りました。

あと、これは当たり前だろって言われるかもしれないけど、左隣から話されると、聞き取れないことがしばしば。
しかも、なんでなんだろう。 
わたし、誰かの右横にいる確率が高いのです。笑
だから、いつも失敗した、ってなるけど、あまり体が学んでくれません。

そして、少しでも騒音の中にいると、どんな声でも聞き取りにくいこと。
よくあるのが、お店の中。特に居酒屋などみんながガヤガヤ話している中。
だから飲みの席では、ちょっと聞き取れないなぁ、てなることがとても多くて、でも、何回も聞き直すのも鬱陶しいだろうから、適当にフンフン言ってる場合があります。
もし私とそういう場面で一緒にいて、全然受け答えできていないと感じたら、聞こえていないのです。ごめんなさい。

耳鳴りについては、もう慣れたかな!
いつも左耳にセミが住んでるけど、意識するかしないかの問題。とても賑やかだけど、ちゃんと自分の中で静かな気持ちにもなれるし、ちゃんと寝れる。じゅうぶんだ。



産後もぐるぐる目が回ったりしたことも何度かあったり、耳石が移動しちゃって、振り向いた時、頭を動かしたときに、ふらっとしちゃう"良性発作性頭位めまい症"もたまに起きます。
実は、突発性難聴になる2、3年前にも、メニエール、または突発性難聴と、診断されたことがあり。
その時は、仕事中電話の音が変な風に聞こえたり、ふらふらしちゃう現象あり、病院に行って、お薬もらって飲んでたらその時は治ったんだけど。

なんかその頃から、耳が弱ってたのかな、っておもう。




今、話題になってる、今期のドラマsilent。
主人公の好きなだった人が、数年後再会したときに、耳が聞こえなくなっていた、様なはなし。(だいぶ省略)

耳が聞こえなくなることの恐怖を味わった身としては、少しだけ感情移入します。味わってなくても、結構感受性豊かなほうなので、移入しちゃうのだけど。

耳が聞こえなくなることは、とっても怖い。

好きなひとの声が聞けれなくなるのは辛い。
好きな音楽で心躍ったり、共感したり、泣いたり、笑ったり、できなくなるのは、悲しい。
自然の音を感じられなくなるのは、寂しい。

今までできていたことができなくなること、

とてもとても怖い。

とても怖いだろうなぁ。


わたしは、今音楽を作っていて。
耳から感じられるものを作っている。
たぶん音楽を作ることは、ヘッドホンやイヤホンをして音をよく聴かないといけないから、"ヘッドホン難聴"という病気もあるように、耳にはあまりよくないこと。大きな音も聞いたりもするもの。

でも、それでも、わたしは残したいと思った。
耳がちょっと、もしかしたら、もっともっと悪くなるかもしれないけど、自分の音の記録を残したいと思った。

作らなかったら、絶対後悔する、と思った。

なんか書きながらなぜか泣いてしまっているけど、たぶん、悲観的に書いてるだけで、わたしは全く聴力に関して悲観もしていないし、そんなに重く考えていないし、大したことではないと思って過ごしていますよ。

しいていえば、音楽作る時に、左右で音を分けたりするのが、どうしたもんか。うーーん!とうなっているくらい。


あーーーだいぶ長くなってしまいましたが、わたしの突発性難聴はこんな感じです。
突発性難聴でも音楽全然できるし、
元気いっぱいです。笑


でも、ちょっとは耳を労わることもしなきゃな。。と思いつつ。
(するつもりない、音から離れられない…)


ここまで読んでくれた方がいたら、ありがとう。

そして、もしこの記事が誰かの参考になってくれれば幸いです。



"今日もわたしは音楽とともにいます"


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