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ムリにでもやる奴がいる【日々のこと】

戦争をしている国があるというのに、こんな昔話もどうかと思いますが、思い出してしまったのでスミマセン…

子供の頃、それもまだ幼かった頃、友達が私の家に遊びに来ました。ファミコンすら無かった時代、特におもちゃも無く、あるのはレゴだけ。二人が思い思いに組み立てては、羽根を付けたり車輪を付けて簡単な飛行機や車を作る。すると友達が提案してきたんです。

「これで戦争ごっこしよう!」

私は却下しました。私だって、一人ならそういう遊びもします。でも二人では無理。お店さんごっこは出来ても戦争ごっこは無理です。

「なんでムリなの?」
「だって勝ちたいでしょ?」
「うん。」
「ぼくだって、勝ちたい。だからムリだよ。」

「ムリじゃないよ!」
「ムリだよー。どうやってやるの?」
「だから、ミサイルがバーンて!」
「当たってない。」
「今、当たったよー!」
「ぼくは当たってない。はずれてる。」
「絶対に当たったよー。おれがバーンって言ったもん。」
「だったらシューンって言う。避けたから当たってない。バーンとシューンでずっと当たらない。だからムリなんだって。」

「えー、つまんない。おれのバーンの方が強いから、おまえが負けろよ。」

ごっこではなく戦争を仕掛けてきた友達…
私は子供としては少しだけマセていたと思っています。それでも同い年に負けてあげられるほど大人びている訳でもない。勝ちたい者同士の妄想では勝負がつかないよと言葉足らずに説明するのですが、バーンとかドーンとか友達が言い続ける。私の飛行機の羽根をもいだ時には、さすがに戦闘開始かと思いましたがレゴなのだからと許す。というか、性根はレゴ好きのひ弱、実戦には自信がありません。ハメ直せば戻ると諦めつつ、友達の気が済むのを待ちました。

子供の頃のように戦争をしなくて済めばいいのにと思う反面、子供の頃からこんなこともありますから、戦争をしたい奴がいる限り巻き込まれてしまうのが人間社会だとも思ってしまいます…

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