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うつくしい街

5年越しに叶った夢のお話です。

私はかつて、千代田線でマンションと職場を往き来する日々を送っていました。千代田線は綾瀬駅−北千住駅間の一駅分は地上を走り、そのとき目を凝らすと遠く遠くに山並みが見えました。もともと地方育ちの私は、将来はもっと自然に近い地域で暮らしたいと思っていました。

自然に対する想いから、趣味のランニングがトレイルランニングに発展し、その練習コースのひとつとして、五日市に来るようになりました。仲間と走りながら、「私こういう町に暮らしたいなぁぁ〜。お嫁さん募集してないかなぁ〜」といつも言っていたのを思い出します。

そうです、そのときの夢が今叶っているのです!

縁あってお隣の檜原村在住のタケさんと出会い結婚して檜原村に暮らし、縁あって五日市のお家に暮らすことになりました。
気づけば「こういう町に暮らしたいなぁ」と呟いていた地点から300メートル程の地点に暮らすという、ニアピン、いやもうホールインワンレベルで夢が叶っていたのです。ただの憧れの話だったのに、御縁&御縁でいつのまにか実現していました。

個人的に奇跡的な出来事だったわけですが、最近改めてそれについて考えています。

ーーーなぜあのとき私は「こういう町に暮らしたい」と思ったのか。ーーーーーーー
それは、単に山や川が近いということだけではありませんでした。
武蔵五日市駅から山に入るまでの街並み、商店や家のお庭や軒先にはきれいにお花が咲いていました。私は小さい頃から植物が大好きで自分も育ててきていたので、そのお花を育てるためにどんなお世話をどんな気持ちでしているのか、見ただけで心に浮かびました。どんな心持ちの人々がどんな暮らしをしているのか。お庭や軒先のお花はそういうことも伝えるのです。お庭の木々や草花はその家に暮らす人に癒しや潤いを与えてくれますが、そういう一つ一つの緑が街全体を豊かにし、訪れた人々にもそれが伝わり、共感さえ呼ぶ。そのことを身をもって知りました。

実際に引越してきて、散歩したりしていると、改めて「みなさんきれいしてるなぁ」と感心してしまいます。花苗を買ってきて植えるだけでもなく、手をかけて大事に育てていることが植物好きにはわかります。
ご近所さんと植物トークで盛り上がることもあります。町や山の木々がいつ植えられたのかとか、100年前におじいさんがあそこの山の赤松の実生から育てた盆栽の話とか、昔の暮らしをうかがえるようなお話も。
そんな流れで先日、地元の山野草愛好会に入会させていただきました。知識と経験がものをいう山野草。私の大好きな分野です。先輩方に学びながら受け継いでいきたいと思います。

庭や身近なグリーンが与えるさまざまな効果を改めて感じ、これから乃庭としても、多くの人々の豊かさに繋がる仕事をしていきたいと熱く思いました。

#庭 #癒し #まちづくり #山野草 #盆栽 #草花

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