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ラジオメールで文章力って鍛えられるんじゃない?と思った話

ラジオにあまり触れてこないまま今に至ります

日常には様々なコンテンツが溢れていますが、それを享受する媒体は数多くあると思います。
その中でも身近なものは、スマホ(SNSなど)、テレビ、ラジオなどが挙げられるんじゃないでしょうか。

その中でも私は、ラジオという媒体とは無縁の生活を送っています。

それはなぜか。特に深い意味はありません。
聴覚のみの娯楽に抵抗がある訳ではないのです。
音楽を聞くのは大好きですし、フリーな時間にYouTubeなどの映像コンテンツを視聴せずにただ垂れ流していることはむしろよくあります。

とにかく、私とラジオというものは遠い場所に位置しているというのは確実に言えることです。

図書室でイヤホンをつけながらラジオを聞いていたあの頃

そんな私にも、特定の期間ラジオを好んで聞いていた時期があります。
高校三年生の夏前だった思います。それぞれが学校の好きな場所、いつもの場所で受験勉強に勤しむこの時期。当時の私の居場所は図書室でした。

私は少し雑音がある方が集中できるタイプだったので、いつもイヤホンをつけ、適当な音楽を流しながらペンを動かしていました。
いつものように音楽を流そうとYouTubeを開いた時、あれは確か当時ハマっていた声優さんだったと記憶しています。その声優さんのラジオ番組が投稿されていたのです。

たまには音楽じゃないコンテンツでも聞きながら勉強しようと再生したところ、思いのほかラジオと勉強の相性がいいことが分かりました。
しかも調べてみるとそのラジオ番組は期間限定で全話アーカイブ配信しているじゃないですか。
その日から「学校の図書室でだけラジオを聞く」というマイブームが始まりました。

推しに名前を呼んでもらうために、遂に動いたあの時の私

図書室でラジオを聞くのが定番になっていたある時、私はふと思ったのです。

私もラジオでメールを読んでもらいたい!

と。
いや、正確にいいましょう。

私も推しの声優さんに名前を読んでもらいたい!!

そう思ったのです。

大体のラジオはリスナーの方からのお手紙を紹介する時にラジオネームを読み上げて本文が読み上げられると思います。

つまり、当たり前ですがラジオネームを自分の名前、あるいは普段周りから呼ばれているあだ名で送れば、ラジオを進行している方に呼んでもらえるわけです。

私はこう思いました。
自分の好きな人(推し)に、自分の名前を呼ばれたい!!

そんな、純粋にラジオを愛している方の前で決して言えないような理由からメールを送る決意を固めました。

ラジオメールを書くのってこんなに難しいの!?

さあ、そうと決まればあとはメールを書くだけです。
募集されているテーマにあった内容について書けそうなものをピックアップして文章を構成していきます。

実際に書き始めるまでの私は、「まあ、文章書くの好きだし、いつも通りかけばええやろ」的な、ものすごく簡単に考えていました。
テーマに合いそうな話題も思い付き、さあ、いざ、書くぞ。

……。

書けました。確かに書けたんですけど、自分が書いた文章を見てびっくりしました。長すぎない!?!?と。

え、ねえ、ラジオだよ。
何この分量。作文の発表会じゃないのよ。
こんなのラジオで読まれてみなさいよ。
リスナーが退屈過ぎて寝てしまう。

この時私は、短く簡潔に物事を伝える大変さと、ラジオで送ったメールが読まれる方々の文章力に驚きました。

起承転結を短い文章内で展開すること、すなわち文章力

当たり前なんですけどラジオは音だけで構成されているコンテンツです。なので、聴覚だけで思考を整理する必要があります。そして、そのためには短い文章で要点をおさえながら届けなくてはいけません。

これが私にはまあ難しかった!!
多分、ここまで読んでくださった方は感じていると思いますが、私はどちらかというと修飾、修飾してしまう癖があります。

例えば、目の前のリンゴを文章で伝えようとするときに、リンゴの一単語で伝わる所を今日の午前中に近くのスーパーで見つけた赤くて美味しそうなリンゴ、みたいな。
実際に口で発する時はこんな言い方はしませんが、文章として表現する時はこうした回りくどい表現の仕方を好む傾向があります。

しかしこの癖はラジオメールという観点においては悪でしかないのです。
いかに短い文章の中で必要な情報だけ提供しながら展開できるかが勝負なラジオメール。推しに名前を呼んでもらうためには、この癖を消す必要があります。

そしてこの癖を消すために実際に私が意識した点は2つ
起承転結を意識する
それぞれ二文以内におさめる

というものです。

日常会話をしている時に、起承転結を考えながら話すことはあまりないと思います。ラジオメールという短い文章の中で物事を伝えようとしたときに、話のテンポ感が重要だと感じました。すると、話のテンポを作るのは起承転結だと行きつきました。

まるで参考にならない例ですが、
○○があって(起)
○○したら(承)
○○になったので(転)
○○しました(結)
みたいな。

これって実はすごい簡潔に物事を伝えることができるし、話のテンポも作ってくれるし、何より聞いただけでその状況が頭の中で作り出せる話の順序だてだと改めて思ったのです。

そしてこの起承転結を各二文ずつにすることで、情報量が多すぎず少なすぎず、適切に聞き手に届けることができると感じました。

この作業をしていて気が付いたこと、それはラジオメールを書くという行為によってめちゃくちゃ文章力が鍛えられている。ということです。

学校で文章を書く機会は多くあると思います。そしてその中には限られた文字数の中で、つまり、短い文章で自分の考えを表現しなきゃいけない状況も多いと思います。
ただ、ラジオメールというものはそうした学校での勉強の中での文章の表現とはまた違った思考力、文章力が問われているように私は感じました。

ラジオメール、恐るべし。
推しに名前を呼ばれたいからとか簡単に考えていた自分が恥ずかしい。

なので、それこそ学生の方とか文章力を鍛えたいと感じた時があったら私はラジオメールを勧めます。
それでラジオで自分のメールが読まれたら嬉しいですし!!

と、いうような形で今回はラジオメールと文章力について感じたことについて記してみました。

ちなみに、私は当初の「推しから名前を呼ばれたい」という夢は無事に叶いまして、いつものように図書室でイヤホンからラジオを聞いていた時に名前を呼ばれ、「はぁっ…!!」となったのもいい思い出です。