酒を飲んだ日は、潰れるまで飲みたい。

酒を飲んだ日は潰れるまで飲みたい。

だから飲むときは、一人で飲みたい。

人がいると気を使わなくてはいけない。
楽しませないといけない。
料理を取り分けて、あいたおさらを取り分けなくてはならない。


それは、別にやらなくてもいいんだよ、と言われるけれど、やらなかったときにひどい目にあったことが何回かあって、それもあって、言われるくらいならやったほうがよくなってしまった。

私は見た目が可愛いわけでも、美人なわけでもないから、何か付加価値をつけなくてはならないと思っていた。

いつも努力していなくてはならないと思っていた。


それがいつも辛かった。



だから、飲み会のあとは一次会で切り上げて、ウィスキーとか、強い酒を買って帰った。

意識をなくすまで飲んだ。

それがどれだけ、危険なことか、わからなくて、何度も死にかけた。


田舎の夜は、良い孤独だ。

人通りは少ないし、星がきれいで、なぜだか、慰められている気がする。

そんな夜は、少し酒量を減らせる気がする。

ある本によれば、アルコール依存症の人は、心の隙間を埋めるために飲むのではなくて、辛いことでいっぱいになった心に余白を作るために飲むのだという。

田舎の夜には余白があるからだろうか。

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