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人見知り克服への道を歩む

面接で「接客は向いてないから事務やった方がいいよ」と言われてしまうほど、人見知りが激しかった。


初対面の人との会話が続かない
自分から話しかけるのが苦手
それどころか話しかけられるのも苦手
実際は全然そんなことないのに、抱かれる第一印象はいつも「おとなしい人」「物静かな人」


私は、この人見知りの激しさに危機を感じていた。

何をするにも他人とのコミュニケーションは必要。

せっかくやりたいことを仕事にしても、この欠点のせいでうまく行かなくなってしまうのでは……と考えると不安でしかない。

就職先もないまま専門学校を卒業した私がまず始めにやろうとしたのは、接客・販売業をやって人見知りを克服すること。

もちろん、うまくできる自信はなかった。

人見知りにくわえ、学生時代にアルバイトをしなかったため社会経験も0。

仕事というものがきちんとできるのかも不安なところに「苦手なことをやる」という負荷を追加する無謀さは、若かったからなのか、イカれていたからなのか……。


接客業をやると決めてからは求人情報誌を見て興味を惹かれたところに電話で応募し、きちんと「その店でやりたいこと」をイメージした上で面接に臨んだ。

すべてアルバイトなのに、それすらもなかなか採用通知は貰えなかった。

都心の店舗ばかり応募していたが、地元の方がライバルが少なくて採用率が上がるかもしれないと考え、地元の雑貨屋に応募してみることに。

この時点で8月下旬。

就職活動中に試験を受けた企業も合わせれば20社近く不採用となっていた。

ただでさえ人見知りが激しくおとなしい印象を持たれがちなのに、すっかり自信喪失していてもはや「おとなしい」では済まされないくらいの状態になっていたのだと思う。

そんななか地元の雑貨屋での面接で店長に以下の指摘をされ、更なる打撃を食らうことになる。


「そんな暗くて接客できんの?覇気がないけど声出しできる?」
「“頑張ります”っていうのはどうでもいいのよ、こっちが求めてんのは即戦力」
「君さぁ、接客は向いてないから事務やった方がいいよ」


この指摘はごもっともで、当時の私にもわかっていたことだっただけに心が折れそうになった。

それでも今の自分を変えたくて、それが一番叶えられる場所に行くためにはこの壁を乗り越えるしかないと改めて自分を奮い立たせる。

そして9月になり、地元の子供服のショップで面接を受けた結果、ついに採用してもらうことができた。

ここまでも十分に長く苦しい道のりだったが、本当の試練はここからだ。

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