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【ラノベ】47歳のおじさんが異世界に召喚されたら不動明王に化身して無双しちゃう件!第7話「ギャンブル依存症のユニークスキル」

「スロット打ちに行こうぜ」

パチンコやパチスロを覚えたのも、
18才の自衛官時代だ。

同期の桜とも言える、
親友といつもスロットやパチンコを打ちに行った。

当時は、大工のゲインセイの初代が出た頃。

確変も2セットだったから、万発、
何十万勝ちなんて声もよく聞こえてきた。

給料貰った翌日に全額突っ込んでね、
班長(鬼軍曹)に、
しこたまぶん殴られてね。

後はミサイルなんて羽根モノもあって、
その班長は、
店員のいないところで
ハンドルを引きまくって勝ちまくっていた。

ガンッ!
よっしゃ!
なんて。
※犯罪です。やめてね。

それから、私はギャンブル依存症に苦しんだ。
少しのお金でもあれば
ギャンブルにのめり込んでしまう。

泣きながらハンドルを握る
ということもあった。

嘘を付きながら親や当時の彼女
(人間時代の奥さん)
から金を引っ張ってきた。

千円でもあれば、いっちゃうんだ。
やめれないんだよ。

時には、ギャンブルで
スッテンテンになったが
お腹が空いたので定食屋に入り、
代金が無いので彼女を
呼び付け払って貰ったりした。

レバニラ定食大盛りを
がっつく私の横で彼女は泣いていた。

ふがふが!んぐっんぐと私。
ぐす、ぐすぐすんと彼女。

まさに地獄絵図。

ギャンブル依存症の有無は借金である。
趣味嗜好を超えてくる一線は
借金の有無なのである。

私はギャンブル依存症を克服できるのは、
まだ先の話である。

さあ、時を戻そう。

「な、なんでこんなに強いの? 
まだレベル1なのよ」

どうやらこの世界にもレベルがあるらしい。

私はスライムに似た
アヤカシ=ベロンヌに三鈷剣を振るう。

すると、剣から光の波動が
ベロンヌを切り裂くのであった。

剣先から月輪の輪が三層放たれる大技。

「こ、これはミステリアンウェーブ! 
何故あなたが?! 
本来聖騎士としての資格=自己破産が伴っていないので、そんな力が出るはずない! 」

そう、私は自己破産していない。
よって、聖騎士の資格から溢れる筈だった。

何故かは分からないが、
力が漲(みなぎ)る。

もしかしたら、自己破産はしてないが、
このギャンブル依存症のスキルが、
一見したらクズのような特性が
功を奏してるのではないか?

私はそう思えてきたのだ。

「聖騎士殿! 先ずはオーサキ村から少し先に
マヨールの街があります。
そこを目指しましょう」

マヨールの街まで20キロほどある。

ちなみに、アヤカシの王である
スマターはどこにいるの?

セシアに尋ねると、
それだけは知らないのと事。

それだけじゃねーだろ!知らねーの。
って事でトボトボと我々二人は歩き出す。

「セシアさー、剣はあるけど、
防具は無いの?」と私。

私の服は茶色のポロシャツと毛の付いたダウンコート。そしてジーパンとスニーカーだ。

生前の服と同じである。

あ、そこで気付いた。血も付いてない。
あの時刺されて背中から出血していたのに。

セシアは言った。

「ここは魂の世界なんです。
だから思えば実現します。
好きな防具もイメージすれば、
その通りになるんです」と。

そうか。改めて私は
肉体の死を認識したのである。

ってか防具要らないのか。
イメージで賄えるなら防具要らないもんね。

セシアは言った。
「イメージで具現化できるけど、
強さは心で決まるのよ。
ソウルパワーでね」

ふーん。

でも見た目かっこいいのがいいな。

何にしようかなー。
歴戦の勇者なら、あ! そうだ。
あの『ドラゴンクエステトラ』
で勇者が着ていた伝説の防具がいいな。

私は青の不死鳥ラーメラが
施された鎧をイメージした。

すると、先程まで着ていたダウンコートや、
ポロシャツは消えて、
青い鎧が瞬時に具現化してきた。

こ、これはすごい。

昔見た映画でタンバー鉄路監督の『第ゼロ回』でも、
同じ事を表現していた。

魂の世界では、
心で思ったことが叶うのだと。

本当にアヤカシも、スマターも倒すべきなの?
一体スマターとは何者なのか?
私は疑問に思うこととなった。

(遅っ!)

次回へ続く

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