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美しい日本語を蒐集できる良書10冊を紹介します

普段SNS上に「美しい日本語の写真の作品」をあげていると「どんなものを参考にしていますか?」の質問をよくいただきます。

もちろん広辞苑や大辞林などにお世話になることも多いのですが、他にもぱらぱらと眺めているだけでも幸せな気持ちになる辞書が、沢山存在します。

今回は著書 「雨夜の星をさがして 美しい日本の四季とことばの辞典」を執筆の際にもお世話になった、大好きな書籍を集めました。
ちなみに執筆の際参考にした書籍は100冊近くあるため、全てを紹介するのは難しいので厳選しております。

12月1日まで、ブラックフライデー真っ最中のこともあり、書籍・Kindleどちらも少し安価で手に入るタイミングです。もし気になるものがあればぜひ。

どれもずっと手元に置いておける良書だと思います。


美しい日本語を蒐集できる良書10冊を紹介します




1. 情緒的な説明文が魅力的な一冊。「話したい、使いたい 心ときめくことばの12か月」

一年で一番めくっている書籍かもしれません。kindleと紙どちらも持っています。柔らかな言葉選びが魅力的。私の著書もかなり影響を受けました。



2. 可愛らしい絵とそれに似合う言葉の辞典「言の葉連想辞典」

イラストに合わせて言葉が蒐集されている読みやすい一冊。
感情ごとにまとめられています。お洒落な想定なのでプレゼントにも喜ばれそう。


3. あの日見上げた空の名前を知りたい時 「空の辞典」

有名な辞典シリーズの「空の辞典」。好きな方も多いのではないでしょうか。ふとした時に本棚から取り出してめくっています。
辞典なのですが、字面が美しくてめくっているだけでも癒されます。
書籍のサイズも好み。次辞典を作る機会に恵まれるなら、このサイズで制作したいです。


4. 今まで出逢った事のない季語に触れる本。「情景ことば選び辞典」

手のひらサイズの辞典。デザインはシンプルで見た目もちんまりしていますが、中の情報量はぎっしり。「どれか一冊だけ持っていってね」と言われたら間違いなくこれを連れていくと思います。他の辞書では特集されにくい言葉も多く収録されているのが魅力。



5.この美しい時間の名前が知りたい、と思ったことのあるすべての人へ贈りたい本。「時の名前」

その名も時の本。時間にまつわる美しい言葉が収録されています。
表紙からして美しいのですが、中身も言うまでもなく美しい。
時間の名前だけで一冊の書籍ができるのか、と圧巻でした。


6. 収録数は多くないけれど、季語の使い所がよくわかる。「覚えておきたい 日本の美しい季節の言葉」

kindle版で購入しています。著書の秋と冬の言葉を収録する際に大変お世話になった一冊。見出しの「こんなとき…」から始まる使用例が情景がイメージしやすく気に入ってます。


7. 眺めているだけで悩みが溶けていくような、壮大な世界へ「宙の名前」

天体写真と夜空にまつわる言葉の数々。amazonの説明でも「永遠の名著」とされているのですが、その通りだと思います。夜空が好きな方、空の言葉が好きな方、そしてプラネタリウムが好きな方も。楽しんでめくっていただけると思います。


8. 約1500個の天気にまつわる季語。蒐集したい方はこれ一冊で良いかもしれない。「てんきごじてん」

とても優秀な一冊。てんきにまつわる言葉が網羅されています。収録されている季語数は1500。間の写真も美しいです。
中古版しか見つからず、もしかしてもう廃盤でしょうか…?中古あるうちにお迎えをおすすめしたいです。

9. ぱらぱらと眺めているだけでも楽しい一冊。「配色アイデア手帖 日本の美しい色と言葉 心に響く和のデザインがつくれる本」

こちらは日本の色本。配色を丁寧に学ぶことができます。自分の海外の友人にプレゼントしたい書籍ナンバーワン。日本の色名が好きな方は、この一冊手元にあれば十分かと思います。


10.  古語を愛する私たちにとって、多分お守りのような一冊。「合本俳句歳時記 第五版」

少々値段が張りますが、私の作品の4割ほどはこの書籍のおかげで成り立っています。とにかく収録数が圧倒的。そして説明が丁寧です。
これから古語や季語を学びたい方や、一冊でたっぷり蒐集したい方におすすめしたいです。


誰かが「知っている」をしなければ、なくなっていく言葉たちがいる

自分の書籍でも最後のあとがきで語っているのですが、古い言葉は、まさにその名の通り古くから受け継がれてきた言葉です。
使う人が、知る人がいなければ風化していきます。
書籍を作るなかで美しくも、もう灯火があと僅かで消えてしまいそうな美しい言葉に何度も出会いました。
ひとりでも多くの人が興味を持って、そして覚えていてくれること。
それが美しい日本語を残していく手段なのだと思います。




その他の本もこちらにまとめています ▽

その他おすすめしたいものはここにまとめております。


著書 「雨夜の星をさがして」| 約500の季語を収録しています ▽

よければ合わせてぜひ覗いてやってください。

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