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死にたいと思っている君へ

もし、検索でいじめや何か苦しいことに悩んでここにたどり着いた子たちがいたとしたら、いじめ経験者の私から少しだけ伝えたいことがある。

自殺は最終手段に取っておこう。
まずは、他の手段をやり尽くして、それでもダメだった時最終手段を検討してみよう。

ジャングルポケットの斎藤さんの記事を読んで、私もここに書き記そうと思った。それは、私の言葉で誰かが救われたらいいなという意味ではなくて、ネットにこういった記事がたくさんあるだろうし、それがパン屑のように道標になって、そのパン屑の点と点が線になったらいいなと思うし、だからこの記事はひとつのパン屑にしか過ぎない。

君より20年近く長く生きている人の、知恵袋的な感じで読んでほしい。

中学2年生の時、私が好きな人を内緒にしていたと言う、たったそれだけの理由でいじめが始まった。「友達ならなんでも話すべきだよね?」と私と怖い顔をした同級生が2人目の前に立って言っていた。なんだか体はここにあるのに、心だけやけにフワフワしていて、「これは現実?現実だとしたら、私のこれからの学生時代は終わったな」と考えていた。

「友達ならなんでも話すべき」と言う言葉が頭をぐるぐる回って、私から出た答えは「友達だったら、私が話したいと思うまで待ってくれるんじゃない?」だった。確実に自分で自分の首を絞めた感覚はあったけど、自分の信念をこの子たちのために曲げることはしたくなかった、私の瞬時の決断だった。

結論、これをキッカケにめちゃくちゃいじめられた。その次の日から学校へ行くのはやめた。先生も知らん顔で、学校は私の危険地帯に変わってしまった。

当時は「逃げてしまった」とすごく悔しくて、自分が情けなかったし、恥ずかしかった。不登校になった子のほとんどがそう思っているんじゃないかな。

学校に行くことを辞めて自分の部屋に1年間引きこもった。
最初の数ヶ月は、自宅や携帯にいたずら電話や、メールが100件ほどあった。メールは私に対してのことを、世界にある嫌な言葉全てかき集めてきたような内容だった。その時の影響で、今でも電話が鳴るのが苦手だし、電話が苦手だ。

引きこもっている時、本当に絶望で、いじめてきている子たちは間違ったことをしているのに、どうして彼女たちだけ普通の生活が送れるのか不思議でたまらなかったし、世の中はこんな理不尽なんだと思ったら、大人になりたくなくなった。一刻も早くこの世界とは決別したいと思っていた。

結局引きこもりの間に自殺未遂を一度して、腕から大量の血が伝っている様子を母に見つかり「そんなに辛いなら、一緒に死のう。」と母に言われて、不思議だけど「生きよう」と思った。

中学3年生の始業式から学校に行き始めた。友達もいらない、学校には勉強と出席日数を増やして進学できるようにするためだけに行くだけ。と心を決めて。
いじめは卒業まで終わらなかった。中学3年の記憶はほとんどない。きっと心を守るために、脳が記憶を削除してくれたんだと思う。

学校とは、本当に小さな社会だ。ただ同じ時期に生まれて、同じ地域に住んでいたというだけで小さな箱に詰め込まれているようなもので、もし君がそこでいじめにあったり、馴染めず苦しい思いをしているのであれば、それは君がそんな小さな社会から飛び出す合図なのかもしれない。外の世界には、もっと素晴らしい社会がある。もっと素敵な人たちが大勢いるよ。これは、絶対だ。

学校なんて、行かなくていい。学校に行かないことは「逃げ」じゃない。違う世界に「飛び出す」ということだと思う。
今の時代、いろんな手段がある。フリースクールもあるし、自力で勉強する手段もある。状況が許されるのであれば、引っ越したり、海外留学なんて手段もある。
とにかく、君が君らしくいれる手段をたくさん考えよう。

でも、まず心を休ませよう。自分の心が安全だと感じる場所で、自分を守ってあげよう。心が追い詰められている状態では、まともな手段が思いつかない。まずは、たくさんの手段が考えられる状態まで、心と体を休ませてほしい。1年でも2年でも、休んだらいいよ。人生の中の数年なんて、休んでもなんてことないよ。好きなことして、自分が自分らしくいれる時間をたくさん作って、たくさん寝ることも大事だよ。睡眠不足って、思考を鈍らせるから。

私の中でいじめられた経験はトラウマで、今でもあの瞬間を思い出すと自分が恥しく思たり、悔しくも思たり、とにかく気持ちが大きく揺れる。
人間関係でも、いじめのトラウマから人を信じるまでとにかく時間がかかる。いじめから15年以上経っている今でも、彼女たちからされたことは私の人生に影を落としている。

でも、それは私を作り上げている数%に過ぎない。影を落としていると言ったけど、影があるということは光もあるってことを忘れてはいけない。

中学を卒業したと同時にいじめからも卒業したんだけど、そのあとはたくさん青春したし、友達もたくさんできて、彼氏ができたり、好きな人にできたり、人並みの学生生活を楽しむことができた。その人たちや経験が光となって、私のほとんどを形成してくれた。

君が今、暗闇の中にいたとして、もう何もかも終わりにしたいと思っているとして、私の話はきっと「あなただからそうなっただけ」「私とあなたは違う」「綺麗事」と思われているかもしれない。そうかもしれない。
君の苦しみも孤独も、私にはわからない。それと同じように、私の苦しみも君にはわからない。
人って結局みんな孤独なんだよ。悲しいけど。家族にも、親にも、君の心の全てを理解できる人はいない。理解できるのは、君だけしかいないんだ。

だから、もっと自分で自分を大切にしてほしい。もっと自分を愛してあげてほしい。いつまでも、君が君の一番の理解者であってほしい。もう自分を責めたり、恥しく思ったりする必要もない。

いじめは、100%いじめている側が間違っている。
どんな理由があったとしても、人をいじめていい理由にはならないんだから。
君を傷つけていい理由なんて、世界中探してもひとつもないんだ。そして、世界中に君が生きる理由はたくさんあるよ。君の居場所も必ずあるよ。それがどこにあるのかを探す旅をすると思って、その間だけは生きていてほしい。

こんな理不尽な世界で生きるのは、本当に嫌になるね。
私も時々こんな理不尽な世界に子供を産んだことに自信が持てない時がある。
でも、それでも世界のどこかにこの世界に生まれたことが良かったと思える理由を探してる。

私も自殺志願者だったからこそ、自殺が絶対に悪いことだとは思わない。ただ、最終手段にしてほしいと思う。まずは死ぬのには十分な理由をかき集めるために、生きる手段を探そうよ。まずは、そういう理由で今日生きてみようよ。

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