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北海道食材その4 アスパラ

アスパラ、今季の初物!
隣の美瑛町のもの、こちらではときおり雪が降るくらいまだ寒いのでハウス栽培のものですね。今日はグリルでぎゅっと味を凝縮させて塩でいただきます。少々高めでしたが、もうちょっとすると露地物が出回って価格も落ち着いてきますね。

ということで今回はアスパラについて。北海道はその収穫量が全国一で、全体の16%ほど。感覚的にはもっと多いのかと思っていましたがそうでもないようです。

さて、アスパラ農家さんで行われている新しい取り組みのひとつが冬にもアスパラを出荷すること。伏せ込み栽培といって、アスパラを1年もしくは1年半育てて根に栄養を溜め込ませて、糖度が高くなった株を秋口の気温が下がってきたころに茎から上の部分を刈り取り根株を掘り上げ、それを温室に「伏せ込み」、温室内と地中の温度を上げてアスパラに春だと錯覚させ、生えてきたところを収穫するということがここ何年かでここ北海道内でも一般的になりました。
冬の日照量不足などの課題はあるようですが、これで一年中アスパラを出荷できる準備が整ってきたわけです。なかでも網走近郊の美幌町では、夏の間はアスパラの生育に十分な温度を保ち秋口になるとぐっと冷え込むので、国内産アスパラが払底する11月初旬からの出荷が可能となっています。
もちろん道内の他の産地でも伏せ込み栽培は行われ、冬でも柔らかくみずみずしいアスパラが食べれるようになりました。ただ、通常アスパラは同じ株から10年以上収穫できるのですが、この伏せ込み栽培では根株が全ての栄養を使い尽くしてしまうためにわずか一回限り、しかも暖房費用もかかるし収量は少ないとあって、かなりの高値となっています。

このアスパラには雄株と雌株があり、生育に違いがあって雌株の方が太くなる傾向があります。ということは長さが十分になって刈り取った後に選果する必要が出てくるのですが、最近では雄株のみの品種も開発され、さらに品種改良により雌株のように太く生育するものもあります。

アスパラを買ってきてその日に食べないのであれば保存は冷蔵庫で立てて保存しましょう。寝せて保存すると穂先が上に伸びようと持ち上がり、その際に栄養を消費してしまいます。緑、紫、白と色とりどりのアスパラ。今年はいろんな調理法で楽しんでみたいです。

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