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普遍的な視点

 先日架空のインタビューを撮った。『COPY』というテクノポップヴィジュアルバンドの「密着インタビュー」という体で、メンバー各自が即興のアドリブを挟んでいく、コントとしては定番の形式だ。

結論から言うと、面白かった。何も知らない人たちでも、やりたい雰囲気はおそらく伝わってくれると思う。固める画力が強いだけに、それなりの説得力は出せていると思っている。


 面白かったが、欲を言えばもっと喋りのテンポを再考したいし、改めて「こうすれば良かった」みたいな語彙や所作に対する反省がたくさん出てくる。内輪ノリに見えてしまっていたら怖いし、自分がこんな風に映っているのか、という見え方の勉強にもなった。

設定が「大御所ぶる」という背景もあり、できるだけ貫禄と余裕を持たせた尊大な振る舞いに努めたが、キャラ設定としては僕はもうちょっと中間軸、まともな人格でないといけないのを忘れていたせいか、電気グルーヴ初期のまりんみたいな "無理してる感" を出してしまっているかもしれない。

あんまりここで語ってしまっても先入観をむしろ固めてしまうのみなので、判断は他の人たちにお任せするが、何をするにしても「普遍」というベクトルだけは忘れたくないなと思った。

 どれだけアバンギャルドでアナーキーな作風、芸風でも、素人とそうじゃない人との差を隔てる最大の要素は「普遍的」な視点をどれだけ盛り込むことができるかだと思っている。

先日も少し触れたが、表現技法においても「どこまで言っていいのか、直接的で良いのか間接的にいった方が良いのか」のプロレスがちゃんとでき、観る人の想像力を安心して広げつつ、余計なストレスを与えない立ち回りができる人こそ僕は「玄人」と思っている。

キチガイに見える人ほど実は「常識」という判断軸をきちんと持っている、という立て付けだ。

理想だけはそんな感じなので、それが果たして今回の撮影でどこまで自分たちなりにトレースできているかは分からないが、僕個人としてはそのくらいの感覚で臨んだ部分はある。なんせ貴重な体験だった。

今日はこんなところで。

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