見出し画像

「生産性を上げる」。

【ビジネスの現場で求められる「生産性」】
最近のビジネスの現場では「生産性」が大きなキーになっているのは、あちこちで実感するし、実際に聴く話だ。要するに、従業員の給与も含めた「投資金額」以上の「お金の回収」ができるかどうか?ということだ。別の言い方をすると「働け、働け、稼げ」ではなく「できるだけ少なく働いて、たくさん儲けろ」ということだ。

【「ビジネスの現場」は「生産性」】
別の方面からの言い方を許して貰えれば、高度経済成長期の「とにかく働け」ではなく「(自分の人件費も考えに入れた上)効率よく働け」であって、ただただがむしゃらに働くビジネスマンは「ただのバカ」ということになる。そういうことをビジネスだと思っている人は「必要無い」ということになる。先進国中、日本の「労働生産性」は最底辺にある。「日本の経済的衰退」はこういった「マインドのチェンジ」ができなかったことによって起きている、とよく言われるようになったのは、ご存知の通りだ。「言うことをよく聞いて、その通り何も考えずに脇目も振らずに働く」というビジネスマン像が既に世界的には古くなっている、ということが、諸外国との比較で明確にわかる。

※古い時代のTVCFの文句で恐縮だが「24時間戦えますか?」はただのバカであり、今は「1時間で他人が24時間働いた成果をあげられますか?」である。

だから、IT機器、インターネット、そういったものが使いこなせるか?が重要になる。「生産性を上げるため」だ。

【既に職場は「ムラ」ではない】
大きな組織にいるとわからないこともあるだろうが「なにも考えずに仕事を一生懸命やっていればなんとかなる」という「力のビジネス」は既に「子供の遊びと同じ」だから、意味がない、ということだ。そういう働き方や「和気あいあいとした過ごしやすい職場」「体力のぎりぎりまで仕事をして、体を壊すくらいやれ」というような、そういう「働き方」「職場」は既に過去のものだ。要するに会社などの組織の職場は「ムラ的なところ」ではない。すくなくとも、そういう組織は淘汰されていくだろう、ということだ。

【「若い」だけでは強さにならない時代】
結局、そうなっていくと一般的に「若い人が頑張る世の中が日本の社会を強くしていく」ということそのものに疑問符がつけられていると言って良い。若い人間に期待されているのは「体力」ではなく「それまでの常識では考えられない新しいビジネスを考えること」であり、別の言い方をすれば「十分に社会性を持ったがゆえにルール破りができない人間ではなく(まだルールを知らないがゆえに)ルール破りも辞さない無鉄砲」が期待されている、と言って良いだろう。ここでポイントは「体力が期待されているわけではない」ということだ。

【なぜ変わったか】
なぜビジネスの現場が変わったかというと、かつての高度経済成長期は「なにを作れば売れるかわかっていた」「足りないものを売れば儲かった」時代だったからだ。そういう場所では、誰もが必要とするものがわかりやすく、「それ」を一生懸命作って一生懸命売ることで、なんとか組織が成り立ち、経済が回った。しかし、今は「なにを作ったら儲かるか?を考える」ところからビジネスは始めないといけない。「ものを売るのではなくストーリーを売る」などの(誤解を恐れずに言えば)「必要ないものを買わせるための工夫、というものが必要になったのが、今という時代だからだ。

【あたらしいビジネスマインドで生き残れ】
高度経済成長期は、だから、頭脳を使わない人でもなんとか食って行けた。頑張れば誰でもなんとかなった。今は違う、という、「当たり前」の時代になったのだ。これは成長の結果であり、経済振興が成功したからだ。過去の人はよくやってくれた、と思う。十分に敬意を表するに足る仕事があったのだ。しかし、今はビジネスのマインドを変えられる人だけが生き残る。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?