新しい物を創る時はリスクを伴うそれをリスクととる。またはステップアップ出来ると考える。この時点で足の指先の力の入り方は違っている。

実際どちらが正解なのかは分からない...

と、色々と書こうと思っていたのだが忘れてしまった。何故なら書いて良いものか判断がつかず手が止まってしまった事とその間に２つ+1つの言葉・会話が救ってくれたから。

今回のプロジェクトで何度も書いてきた命と快適の天秤
ＴＶショッピングのようにいい事ばかりは並べ立てられない。ましてや今回は未知のウイルスとの対決なのだから...未確定要素が満載の中、やはり何かを代償にしなければいけない物はある。

危険に身を晒したくない。小さな範囲で言えば家族を守りたい。
戦で色々な武器や鎧を身にまとえば重量を背負う代償が伴ってくるのと同じ感じかな。Makuakeでプロジェクトを立ち上げ既に出回った感のある「布マスク」もう時すでに遅しで不要な存在なのかもな…とプロジェクトＵＰした時の結果を想像すると怖くて仕方がなかった。

初日に想像した事が杞憂に終わる位の結果が出て驚いた。そして応援者の期待のコメントがどんどん投稿され嬉しさと共に不安が芽生えた。過去にもそのような感覚を体験したことがある。会社を立ち上げプライベートブランドを始めた時、初の受注を大手セレクトショップのバイヤーがつけてくれた。ここまでは学生、そして会社員として従事したアパレル業界内でやってきた事の延長。言い方は悪いが学校や会社の傘の下にいる事で余程の事でなければ重大な責任はない。

自分がデザインした物が世の中に出るんだと興奮もした。
ある日、田園都市線に乗りドアのところに立っていたら（レギュラーポジション）向かいの女性に目がいった。

あ～流行りなのかな...自分が初めて卸したデザインと似てるな...とチラチラじっくり眺めた（職業上見てしまいます）よくよく見ると本当に素材感から衿ぐりのカット・シルエットまで良く似てる。それはそうだ（驚）自分のブランドだもの（驚）間違いなく自分がデザインした物だった。そこからはドキドキして見れなくなってしまった。そしてついて行きたい！とも思った（変な意味ではないですよ）

そこで改めて全く見知らぬ人がお金を出して買ってくれた責任の矢面に立った事を自覚した。責任重大だなと。遠い過去の話です。怖いのは慣れ！

今回は同じ感覚を味わっている。予防線を張りたい訳でもない。ただ純粋に今大事な物は何か？を実行した時に落とされる項目も出てくる。無視する訳ではない。まずはコレ！次はこれと少しずつ解決していかなければならない。そのように進行していたが、どう考えてもモノのポテンシャルより期待値の方が上回っている気がしたので、レポートにＦＩＴと快適についてのデメリットを提示してみた。
※縮むのデメリットは予め分かっていて解決出来る事なので違います。

デメリット言い過ぎじゃない？という意見もある。決してその言葉も批判でないのは理解している。今回のマスクはただの商品ではない。一歩踏み込んだ人の健康に関わる事である。だから不安はどんどん出てくる。よくもまぁ～気軽に社会貢献や快適など言葉を並べて出品してるよなと思う物もある。自分には絶対出来ない事。

と色々とあった中でデメリット発言が開発に携わってくれた人々の思いにも報いる事へマイナスな要素になったのかと自己嫌悪に陥り、冒頭（他の文も書いてたが消して書いての繰り返し。でも吐き出したかった）の文を書きながら手が止まってしまっていた。

ふと見るとプロジェクト内に下記の書きこみが投稿されていた。

実行者の方の熱意と妥協しない姿勢に惹かれました！医療従事者ですが、仕事のマスクも充分な支給がないうえ、病院を出れば他の方と同じようにマスク難民です。感染予防のために片道1時間かけて自転車通勤をしています。清涼感や紫外線についても検討してくださっているようですので、期待しています！

何枚支援させて頂くか迷いながら、ここ数日活レポを拝見していました。色々な他のマスクプロジェクトもありますが、ここまで目標達成後も進化を続けているマスクは他にありません！私は医療従事者ですが、こんなにマスクを真面目に考えて下さっている方がいると思うと心強いです！家族などにも使ってもらおうと思って、思い切って1番枚数が多いものを支援させて頂きました！応援しています！

同じ方から投稿場所を違えてコメントをいただいていた。心から嬉しかったです。涙が出た。

同じ頃にＬＩＮＥを通して大手スポーツメーカーに勤める友人（※過去にＭＤとデザイナーのコンビで仕事をした事がきっかけに１０年以上の友人関係の間柄）から話しかけられた。

自分のモノつくりに対する悩みを全面的に理解してくれていた。両立をどこでとるのか。何が目的か。何が重要か。スカスカに対する事。ＦＩＴが大事な事。そこを重要視する事での代償。

物凄く救われた。彼は本当に心のオアシス。

その他、応援メッセージをくれた方々、活動レポートに励ましの言葉や拍手を残してくれる方々にも感謝しかない。

※表紙の画像は恐ろしく過去のビッグメゾンで寝る暇もなく働いてた時の写真です。現在はスーパー劣化を遂げています。寝ぐせついてますね。