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ゲストハウス運営を振り返る〜黒崎BASEの変遷〜

前職時代に複業で2016年に創業したゲストハウス「黒崎BASE」もついに5年目を迎えました。

今年1年、新型コロナウィルス業界も大きな変化に見舞われてしまい、僕たちの知っているB&Bサービスのあり方は様変わりしましたし、そもそものこれからの人類の働き方や暮らし方のシステムが上書きされた感じです。

2020年12月1日ちょっと気が早いですが今年一年の出来事や取り組んだことをアドベントカレンダーで振り返ってみようと思います。

黒崎BASEとは

黒崎BASEは、石川県加賀市黒崎町に位置するゲストハウスで、もともと私の祖父が残した空き家・農地の一部を活用してはじめた民泊事業です。

創業から現在に至るまでには紆余曲折ありましたが、現在でもAirbnb登録されたスーパーホストとしてより良いゲストの滞在体験のために地道に努力しています。

弟が大学を卒業して帰ってきたことで現地の管理を任せられたり、僕がDMM.comという会社に転職したことで変則的な複業運営スタイルが確立され、一般的な民泊とは異なる路線で進化を遂げています。

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民泊をはじめたきっかけ

動機としては前職時代にデザイナーとしてキャリアに悩んで割と心身ともに疲れていた時期に、早々に隠居してスローライフをしながら適度にデジタルプロダクトづくりに関われたらいいなと勢いではじめたのがきっかけです。

当時はAirbnbというサービス自体がそこまで日本に浸透していなかった上に、お世辞にもより立地や観光資源に恵まれているとは言えず、売上の見込みもなく周囲からの非難の声は多かったです。

そんな心配を他所に、初日から突然マレーシア人10人組の予約が舞い込み、慌ててニトリに駆け込み布団を新調したバタバタ感は今でも忘れません。

プロダクトの開発のように日々の運用の改善や振り返りを重ねていった結果、僕が普段仕事でやっているデザイン行為との関連性に気づいたところで民泊事業に対する捉え方が大きく見え方が変わってきました。

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B&Bは国際文化の交差点

Bed & Breakfast、日本で朝食をサービスで提供する場合は飲食店営業許可や衛生管理の資格が必要になる場合があるので、現在の日本全体の民泊事業でそれのコンセプトを継承しているところはそれほど多くありません。

本来のB&Bは単に「安く泊まれる宿」ではなく、滞在体験の一部であり国際文化の交差点です。黒崎BASEは独自的にそのような価値観を大事にして、朝食や滞在体験ではその地でしか食べられないものや見聞ができるようなささやかなおもてなしを行ってきました。

いわゆるUX設計(User Experience Design)であり、時間軸の前後モノ・コトを分析し、ゲストにに対してのより良いを考える積み重ねです。

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結果的にワーケーションだった

最近の旅行業界やHR界隈の「ワーケーション」という言葉の定義は嫌いです。ワークとバケーションのメリハリが謎でキラキラした言葉にしか聞こえないからです。

Airbnbのサービスの発祥でもありますが、旅するように働く、旅するように暮らすのはゲスト個人の価値観であってスタイルです。ホストや場の提供側ができることは目的に応じた環境の設計であるのではないかという持論です。

黒崎BASEの発端はエンジニアでありデザイナーの僕自身が「自分と自分の仲間にとって最高にエモくて最高にCHILLできる場所をつくる」コトが最終目的であり存在原理です。

ワーケーションぽいことを続けてきたら、ワーケーションぽい場所が出来上がった結果論です。

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場づくりの展望と今後の抱負

DMM.comという会社に転職して3年間、東京と石川の多拠点生活をしていましたが、会社のフルリモートワーク化、コロナ禍をきっかけに2020年の3月より思い切ってゲストハウスに事務所と住まいを移しました。

方方の縁や支援に恵まれ、今では黒崎BASEは単なる民泊ではなく開発者やクリエイターが心地よい環境でワーケーションや合宿が楽しめるユニークなゲストハウスとしてこれからも持続させていきたいと思います。

ある意味コロナ禍によって起こった変化を味方につけてB&Bビジネスの提供価値を次のステージに引き上げていきます。

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以上

@norinity1103でした。

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