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母を見送る

最後の日まで普通の生活をしていました
確かに「つかれた」とベッドで休むことは多くなってきていました

それでもあんなに急に旅立つなんて…

あれから一年

考えてみたら、冷静になってみたら母の身体は限界でした
食欲も落ち、熱は上がったり下がったりしていました

よく頑張って生きていてくれました

それはひとり娘のわたしのために
わたしをひとり残しては行けないと
責任感の強い母でした

わたしも親なのに母の気持ちを分からずに
母の前では子供のままでした

もっと大人になりなさいと母は
「わたしにもやさしくしてよ」
と言ってました
わたしの中では母はいつまでも母のままでした
だから母のことはやさしく出来ないままでした
後悔は山ほどあります
一年経った今でも

最後の日をわたしは忘れない
明け方に母の意識はなくなって
いつも温かい母の手がもう冷たくなっていました
一時間前までは話をしていました
苦しんだ形跡もありません

魂は肉体からスコンと抜け出して

「あぁ、もう母は神様の国へ行ってしまった…もう目を覚ますこともない」
意識のない母を見て、そんな冷静な面もありました
「お疲れさまでした、今までよく生きていてくれたね、ありがとう」
と思っているわたしもいました

だけれども本当はこころの中ではずっとずっと、今でもずっと母がいないことを受け入れてはいません

肉体はなくなった
しかし魂は生きています
生き続けていると感じています
信じています

だからわたしはしあわせです
母は今でも見えないけれどわたしとともに生きていると信じています

ありがとう
そばで見送らせてくれて
お母さん


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