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フレンチ?ドレッシング

 Bonjour! 東京フランスかぶれこと新行内です。陸サーファー的にフランスを語っております。

 小学生の頃から、毎日の給食を楽しみにしている食いしん坊だった。

 特に家で作るのとは比較にならないほど大きな鍋で作られたホワイトシチューが大好きで、献立表にその名前があると朝からうきうきしているくらいだった。

 しかし、シチューの日には「アレ」が出ることも忘れていなかった。それはサラダにかけるために配られる「フレンチドレッシング」の小袋だ。

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画像はこちらからお借りしました。

 私はこの酸味が強くて、でもなんだか甘みもある白濁したドレッシングが大の苦手で、自分が口にすることはおろか、クラスメイトがかけたその匂いすらも嗅ぐのが辛かった。なのでこのドレッシングが出た時は生野菜に何もかけずにもしゃもしゃと食べていた。(これだけ人気があるドレッシングだし、私が個人的に苦手なだけで、美味しいものなのだと思います!)

 高校生の頃にフランスに憧れ始めてからというものの、図書館で借りた本や、雑誌の中のフランスの美味しそうな食べ物の写真を見てよだれを垂らしていたのだけれど、頭の片隅で「でもあのドレッシングだけは出されても食べられないだろうな」と思っていた。

 しかし、いざ渡仏してみると、毎日のように前菜にサラダが供されていたにもかかわらず、私があの白い「フレンチドレッシング」に遭遇することはなかったのである。

 代わりにどんなドレッシングがよく出されていたか?それはこのヴィネグレットソースである。(フランス語でVinaigrette, Sauce vinaigrette)

 名前のとおり、お酢(vinaigre)をベースにしたソースで、そこにオリーブオイルなどの油、マスタードや塩コショウで味を調整したソースである。家庭によって配合はそれぞれ違っていて、ここに好みのハーブやスパイスを足してもOK。

 小さなボウルに、目分量で材料を入れていき、スプーンやフォークでよくかき混ぜたものを、サラダボウルの中の野菜にかけて和える。もちろんサラダだけでなく、魚料理にかけたりもする万能ソースだ。

 家に常備してある調味料しか使わず、シンプルだけどとても美味しいソースである。

 では、日本で売られている「フレンチドレッシング」は本当にフランス由来のものなのだろうか?Wikiってみた(笑)。

フレンチドレッシング英語: French dressing)とは、アメリカ合衆国で生まれたサラダドレッシングである。別名「カタリーナ・ドレッシング(Catalina dressing)」。ヴィネグレット砂糖を加えた「白」と、ケチャップを加えた「赤」の2種類がある。フランスではヴィネグレットに砂糖やケチャップを混ぜる習慣は無い。
Wikipediaより

 わぁ、これはこの前書いたフレンチフライと同じパターンだ!
 日本に入って来る前にアメリカを経由しているからこういう差異が生まれるのだな。

 確かに、フレンチという形容詞がついているってことはフランス人がつけた名前では無いわけで。

 フランスから直輸入的に入ってきた食べ物の名前はフランス語そのままで(ガト・オ・ショコラ、ガレット、ポトフとか) 呼ばれていることが多いし。

 何かに「フレンチ」とついていたら、疑ってかからなくていけないのかもしれない(笑)。

 ※興味がある方は、French kiss や French letter についても調べてみてください。

 なにはともあれ、今週末はヴィネグレットソースをかけた美味しいサラダを作ろうかな。いや、35年ぶりくらいに、「フレンチドレッシング」に挑戦してみてもいいかもしれない。


 それでは A bientôt!

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