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「暮らしのオープン化」を実験する。〜HafHでハーフな多拠点生活〜

こんにちは。日置ノリオです。

新型コロナも解決の兆しを見せない中で迎えた、2度目の春。
日々悶々としていたり、もしくはそんな中でも(そんな時だからこそ)何か新しいことをはじめてみたい!という方も多いのではないでしょうか。

僕自身も、以前から興味があった「多拠点生活」をはじめてみることにしました。

「アドレスホッピング」とも言われる、ひとつの家に留まらず、ゲストハウスやホテル・シェアハウスなどを移動しながら暮らすライフスタイル。

2019年頃からADDressHOSTEL LIFEといった月額住み放題・泊まり放題のサービスの開始とともに話題になっていましたが、コロナ禍でリモートワークやワーケーションが広まり、さらに注目が集まっています。

そんな中で僕が選択したのは、自分の家も持ちながら、HafHというサービスを活用して月の数日で拠点を移動するという「ハーフ&ハーフ」のスタイル。

ここではその中でどんなサービスやコミュニティに属しているかを、簡単にご紹介しようと思います。

「多拠点生活に興味がある」
「旅が好きだけどコロナ禍で動きにくい」
「Withコロナの働き方や暮らし方ってどうなる?」

という方に、少しでも参考になれば幸いです。それではどうぞ!

■旅するようにはたらく。(HafH)

改めて、この生活の軸となる「HafH」というサービス。

「Home away from Home」を謳い、月額定額で提携した拠点に泊まり放題。47都道府県のみならず17の国と地域で、「旅して働く」を可能しています。

前述にも挙げたように多拠点生活のプラットフォームは他にもあるのですが、僕がHafHを選んだ理由は2つ。

1つ目は、都心部の提携拠点が充実していること

僕の今の職場は東京・大手町。基本的にはリモートワークが許されていますが、やはり仕事の内容によっては出社が必要な時もあります。

そんな中でHafHは、都心部のアクセスしやすい立地に、お洒落で楽しそうなゲストハウスがいくつもあるのが魅力的でした。
その気になれば徒歩通勤できる距離の拠点もあるので、三密の通勤電車も必要なし。旅先にいるような雰囲気で気持ちよく早起きして、最高のスタートを切ることができます!

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コワーキングスペースやWiFi完備の施設も多いので、もちろんそのまま滞在し、都内で優雅にワーケーション気分を味わうも良し。

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(おしゃカフェor海or山をバックにPCを開けばワーケーションっぽくなるの図。)


そして2つ目の理由は、利用日数ごとにプランが分かれていること

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後述しますが、僕はそもそも自宅を持たない完全アドレスホッパーをやるつもりはなく、また月によってはそこまで移動しないな……という時もあるかもしれないと思っていました。
HafHの場合は毎月プランを変更することができるので、利用頻度に応じて柔軟に調整できるのがありがたい。

僕は基本的に「ときどきHafH」を使い、月によっては「ちょっとHafH」に切り替えるかも、という感じです。
利用上限を使い切って上位プランへの切り替えは月の途中でもOK!というのも、地味に嬉しいポイントだったりします。


またこの2つの理由以外にも、HafH利用者同士の繋がりやコミュニティがあるのも楽しみなところ。
働きながら友達や仲間が増えていき、もしかするとそれが次の仕事につながったり?なんて可能性もあります。

はたらく場所をオープンにした結果、どんな刺激や出会いが生まれていくのか。ワクワクします!


■ミニマルな自分の拠点に帰る。(エニタイムフィットネス)

さて、それではなぜ僕が「家無しアドレスホッパー」ではなくハーフ&ハーフのスタイルを選んだのか。
それは恐らく、「アドレスホッパーに興味はあるけど……」と二の足を踏んでいる皆さんと、ほぼ同じだと思います。笑

ざっと挙げてみると、こんなところじゃないでしょうか。

・自分1人の時間や空間も欲しい。
・ずっと移動しっぱなしは心身が疲れそう。
・トランク/リュックひとつに収まるほど荷物を減らせない。
・すぐに読みたい本や手元に置いていきたい趣味のものもある。

もちろん完全にアドレスホッパーをやっている方はこれらをなんとかしていて、

・たまには相部屋ではなく個室をとる(HafHは毎月付与されるコインというシステムを使うと個室に変更できる)
・サウナや銭湯で心身をリフレッシュ(サウナーさんが多い印象です)
・サマリーポケットなどのレンタルトランクサービスを活用。
・本は電子書籍化、どうしても残したいものは実家に(戸籍なども)

そうは言うけど、そこまでストイックにできないよ……っていうのもありますよね。僕がまさにそうです。

ただ当然、自宅を持つのであれば家賃含め固定費はかかる。なので僕は極力ここを減らしにかかりました。

今まで僕は職場までドアtoドアで30分以内、駅徒歩7分の1Kに住んでいました。
が、今回お引越しをした先は、千代田線の綾瀬駅/北綾瀬の中間にある、徒歩17分のワンルーム(なぜ綾瀬?については次にお話しますね)。

徒歩17分はちょっと遠いなーと思われるかもしれませんが、リモートワークのおかげで別に毎日通うわけじゃない。またそうなると必然的に運動不足のため、出勤時には移動がウォーキングだと思えば一石二鳥です。

さらに、風呂トイレはユニットバス。もともと僕はそんなに湯船にゆったり浸からなくても大丈夫なタチなのですが(それこそたまに銭湯に行くのは好き)、そこで活用するのが24時間365日利用できるジム「エニタイムフィットネス」です。

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こちらは駅の目の前なので、帰宅前に軽く汗を流してシャワーを浴びれば、家の水道代を節約できちゃいます。
備え付けのシャンプーなどはないので自前で用意する必要がありますが、+1,100円でロッカーも契約できるので、ウェアや肌着と一緒に置いておけば持ち歩く荷物も減らせます。

エニタイムフィットネスは色んな主要駅の近くに展開していて、加入すれば全国どの店舗でも利用可能。HafHで泊まった拠点の近くでも運動できます。

もちろん結局ここで入会費はかかっているのですが、ロッカー代を入れても8,000円ちょっと。家賃含めたトータル固定費は、引越し前とほとんど変わってないんですよね。
運動不足の解消と健康な身体がついてくると思えば、差し引きプラスの方が大きいかなと思っています。


そしてこのハーフ&ハーフの多拠点居住のいいところは、持ち歩く着替えを減らせること。

少なくとも3日に一度は自分の拠点に帰るので、入れ替えや洗濯をこまめにできます。
宿泊拠点でもコインランドリーを使えるので、その気になればいま着ている分ともう1セットだけで事足りてしまいますよ。

これから暖かくなって服装も身軽になっていくので、アドレスホッピングにはもってこいの季節。
そして寒くなって移動が面倒だな……となってきたら、前述のようにプラン変更で自宅にいる割合を増やしてしまえば良いのです。

自由な暮らしをしたくてアドレスホッピングをするのに、縛られたり我慢したりして疲れてしまうのでは本末転倒。
自分の状況に合わせて柔軟にライフスタイルを調整できてこそ多拠点生活だと思うので、「家ありアドレスホッピング」、オススメです。


■暮らしをコミュニティで育てる。(いろどりの杜)

できる限り家賃は安く。でも最低限の清潔感は欲しい。贅沢いえば遠くてもいいので大手町まで一本で来れればベスト。
そんな条件で自宅を探した結果、足立区の綾瀬という場所を選んだのは「いろどりの杜」という団地の存在が決め手でした。

~Hands-on Village~「私たちの暮らしは”作る”から始まる。」をコンセプトに、住民の皆さんがDIYをしたりイベントを開催したりしながら、自分たちの手で住まいと暮らしを育てている団地。
ここの運営に関わっているはじまり商店街と仲良くさせてもらっていて、以前からとても気になっていた場所でした。

とはいえ多拠点生活もやってみたいのと、残念ながら家賃が予算オーバー。
そこで考えたのが、いろどりの杜の「ご近所」としてコミュニティに関わろう、というものでした。

引越し先はなんともラッキーなことに、いろどりの杜まで徒歩5分。ほとんどそこに住んでるようなものです。
住民の皆さんもオープンな方が多く、イベントには近くに住む方もふらっと見に来たり、それぞれの友達を連れてきたり。楽しそうな催しがたくさん。

HafHを使って「旅先」でつながりを広げるのはもちろん、もう片方の「暮らし」の方も、ご近所付き合いを工夫をするとこんなふうにオープンにしていくことができます。


■オンラインとオフラインを融け合わせる。(シェア街)

冒頭に少し触れた月額泊まり放題サービスのひとつ、HOSTEL LIFEを運営しているゲストハウスLittleJapanがやっているのが、「シェア街」というコミュニティ。

LitteJapanの位置する浅草橋を中心としたエリアにある、シェアハウスやコワーキングスペースなどのリアル拠点。そこにSlackなどを使ったオンラインにある「きょてん」をかけ合わせ、仮想のまちを創っています。

コロナによってインバウンド利用客がほぼゼロになった昨年、宿泊からシェアハウスへと業態を変更。リアルの拠点に住んでいる「リアル住民」と、オンラインで“住んでいる”「関係住民」がいます。

関係住民は、北海道から沖縄まで全国に点在。実は僕も仕事の関係で去年10月から最近まで秋田にプチ移住していて、その間ずっと関係住民としてこのシェア街に“住んで”いました。

シェア街ではコミュニティの実践者をゲストに呼んでみんなで学ぶ「コミュニティラボ」という真面目なグループもあれば、

オンラインで住民が日替り店長をつとめるCafe&Bar、
気になる住民をリレー形式で紹介していくラジオ局、
毎日のワークアウトをシェアして高めあうフィットネス道場、
お互いリモートワークで集中したあとに交流するオンラインコワーキング、

などなど、多種多様な「きょてん」が存在。

これらの活動のほとんどが、参加している住民自身が「こんなのやらない?」「やりたい!」「面白そう!やろう!」と言い合ってはじまります。
それはまるで「どうぶつの森」や「シムシティ」のような、大人が本気でやるリアルまちづくりゲーム。

そんな風に自発的に交流が生まれ、人によっては週に何度もオンラインで顔を合わせる、「オンラインご近所付き合い」が活発に。
すると一度もリアルで会っていないのに、そんなことを忘れるくらい、冗談を言い合ったり深夜まで恋バナをしたりするほど仲良くなってしまうこともあります。

そんな住民同士、いざリアルで出会えた時の喜びもひとしお。ゲストハウスで合宿したり、みんなでお花見や気になる映画を観に行ったり。なんだかまるで大学生のサークルみたいなノリです。

こんな風に、その気になればどこか別の場所へ行かなくてもオンラインで「移動」し、暮らしをひらいていくことができるのです。
リアルでは出会うはずのない場所・ジャンルにいる人とあっという間に繋がれる、それがオンラインの大きな魅力ですね。


■さいごに。日常の中に「冒険と創造」を(Soft. Guest house)

このnoteのタイトルにした「暮らしのオープン化」という言葉は、noteの「今月のおすすめ記事」にも選ばれて反響を呼んだ、こちらの記事からとっています。

このnoteを書いた大塚誠也くんが運営しているのが、「建物(ハード)を持たない概念だけのゲストハウス」をコンセプトにした「Soft. Guest house」です。
毎月さまざまなオンラインイベントや街歩き企画を、「宿泊」や「ツアー」に見立てて開催しています。

バックパックの旅から帰ってきた大学生の誠也くんが、本物のゲストハウスを作るお金はないのでまず概念だけで創ってしまおう!と2年前にはじめたSoft. Guest house。その目的は、「冒険と創造のきっかけづくり」です。

「人は何のために生きるのか?」の答えを探しに、人類の起源であるアフリカまで旅をした誠也くん。
色んな人種や民族に出会い、その中で気づいたのは「ヒトを人たらしめているのは、三代欲求(食欲・性欲・睡眠欲)を超えた欲求」であるということ。

それが、冒険欲(=未知を知る)と創造欲(=未知を創る)でした。

原始的な生活をしているアフリカの部族であろうと、日々仕事に追われる日本のサラリーマンであろうと、この冒険と創造を満たすことで、生きる喜びを得られるはず。

そのきっかけを、Soft. Guest houseのイベントに参加したり、参加者同士で繋がったりすることで掴めるかもしれません。

☆ ☆ ☆

実は、僕も会社に勤めながらSoft. Guest houseの運営に相棒として携わっています。

仕事柄そして時代柄、完全にフリーに動き回るわけにはいかない中で、どうしたら日常の中に「冒険と創造」を生み出せるだろうか?

そう考えて、この「暮らしのオープン化」を参考にスタートさせたのが今回ご紹介した「HafHでハーフな多拠点生活」というわけです。

月の数日をホステル暮らしにし、自宅も既存のコミュニティに近づけることで「HOMEをオープン化」
リモートワークやワーケーションを利用し、ゲストハウスやコワーキングスペースで「WORKをオープン化」
そしてリアルだけでなくオンラインのつながり方をかけ合わせて「COMMUNITYをオープン化」

これが、僕の「暮らしのオープン化」実験です。


この実験の様子はSoft. Guest houseを通じてこれから発信していきたいと思いますので、ぜひSNSをフォローしてもらえると嬉しいです!

よろしければ、まずは僕たちの想いを記したホームページをご覧ください。


リアルでもオンラインでも、お会いできるのを楽しみにしています!


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