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今日の気になる言葉123

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2019年10月の記事一覧

「最近。」
が意味する時間は年齢を重ねるに従い長くなる。私の親達の基準では80歳を超えれば10年前か。先日の「ボクらの時代」で柄本明氏は「頭がいいって事と勉強ができるって事は違うと気づいたのは最近」と言ったが、それが何年前か言いかけたのに訊けず仕舞いだった。

「栗の点心 朱雀。」
が先日の「日本経済新聞」朝刊「ぜいたくモンブラン」1位で紹介。栗の名産地・長野県小布施町の新鮮な栗を約10個裏ごしした9月初旬~10月中旬の期間限定人気銘菓。数年前の長野旅で午後に訪れたが当然、完売後。地元運転手は年1度、深夜に並び食すと言った。

「刺さる。」
とは辞書的には「刺されたような強い衝撃を受ける」意で使われるが、単に感銘を受けた感覚を表す場合もあり「違和感がある」という意見がインターネット上に14年に見られる。日本語は断言を避ける曖昧化の傾向の一方「~し切る」など鋭角的表現も目立ちつつある。

「人間。」
を10日に発売する著者の又吉直樹氏が本日の「THE TRAD」に出演。「毎日新聞」夕刊に連載された小説だが、2か月ストックして始めたにも関わらず2日後の掲載分がない事態もあったとか。芸人と並行し1日千字を9か月書き続ける行為に集中力の大切さを思う。

「同じ教科書をみんなで読む。」
教育に中学生の坂口安吾は悩んだ(先日の『yes!~明日への便り』)。「一人ひとり違う」という安吾が主張した理由に驚くが「人と同じようにしたって人と同じになるだけだ」という卓見は現代にも通ずる。故郷の碑文の「ふるさとは語ることなし」に示された反骨。

「命を守るために。」
に続け「早めの避難、事前の準備をお願いします」と呼びかけた本日のbayfm78。「命を守る」は気象庁が先導するが、避難情報警戒レベル5が“命を守るための最善の行動を”なのに地域を定めずこの表現は強過ぎるし、ならば防衛予算を防災に振り替えてほしい。

80年代の歌謡曲の焼き増し と現代音楽の現状を憂えた川谷絵音氏(先日の『SkyrocketCompany』)。所属するindigo la Endのメジャー5枚目のフルアルバム「濡れゆく私小説」では、それを打破しようと籠って作曲して腰を痛めたとか。昭和歌謡の価値が認められた気分。

「珈琲のおさけ。」
という本を手に取る。その始まりは、いまラグビーワールドカップで競うアイルランド生まれのアイリッシュコーヒー。カップに砂糖を入れアイリッシュウイスキーと珈琲を注いでクリームを浮かべる。給油基地だったフォインズ水上飛行場で1940年代に生まれたとか。

「肉付きのよい真鯛。」
が遺伝子(この場合はミオスタチン)の一部を切断し特定の働きを抑えるゲノム編集から生まれるが科学的に品種改良と区別できないなどの理由で届け出義務なし(先日の『日本経済新聞』朝刊)。我が家は生活クラブのゲノム編集食品を受け入れない特別決議に参加した。

ウィキペディア男女格差なくせ。
と先日の「日本経済新聞」朝刊。人物記事の8割を男性が占め女性が2割のみと知り愕然。執筆者の9割も男性が占めるが「書く人達に多様性がなければ取り上げる人物の属性も偏る」と北村紗衣・武蔵大准教授。しかも女性に関する記事に削除依頼が多いとは言語道断だ。

「第三者。」
とは「新明解国語辞典」(第三版)によれば「当事者以外の者」で、不祥事があると「第三者委員会」が登場する。先日の「日本経済新聞」朝刊/春秋は、証券業界における「第三者割当増資」は「会社と何らかの関係がある特定の者」と指摘。この意味の方が現実に近い。

「焼おにぎりと」
カブの白湯スープを注文し、香ばしいじゃこ飯醤油味を頬張って「カブって優しい」と思わせるスープを堪能しながら「いま、オレ、幸せ」と微笑んだ井之頭五郎(『孤独のグルメ』シーズン4)。加山雄三氏の“人生最高の一品”も父に叱られた後の母のおにぎりだった。

「地元産ホップ100%。」
を目指す北海道の忽布古丹(ホップコタン)醸造(『JAPAN BEER TIMES』SUMMER)。約400あるクラフトブルワリーには地元産を使う所もあるが、100%は例がない。(苦みと香りを出す)ホップに大麦・小麦まで地の物、これこそ真の地ビールだ。

「秋が来る。」 は「ときがくる」と読むと、石井ゆかり著「月のとびら」。時計では計れない物事と物事が噛み合う時間を指す。原典は「三国志」など中国の古典にあり「秋」は重要な時間の意がある。ギリシャ神話でクロノスは時計で計れる時間、カイロスはこの「秋」に似た意になる。