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今日の気になる言葉123

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2020年1月の記事一覧

大人と少女の間。

とは「aNANA tih sayim (アナナ・ティ・シャイム) 」でニューヨークデビューするファッションデザイナーの宮下奈々氏のコンセプト(2日の『渡辺直美のナオミーツ in原宿』)。成人の多くは「大人と少女あるいは少年の間」で生きているような気がする。

「データドリブン。」
を「世の中のあらゆるものがデジタル化され生まれたデータを駆使して付加価値を生む」と説明した川辺健太郎・Zホールディングス(株)社長(年末の『日本経済新聞』朝刊)。人間抜きに付加価値を再生産するのがAI化とも。人間がデータに呑み込まれる未来が来る。

降る雪や明治は遠くなりにけり

という中村草田男の句を紹介した「日本経済新聞」3日朝刊。昭和6年(1931)の作だが、逆に今思うは「昭和は遠く」か。「昭和で残したいもの」なる企画があったかどうか知らぬが、十八代目・中村勘三郎や女優の沢村貞子が体現していた洒脱さは最早、消えたか。

俺いま、どんな金持ちより幸せだ

と「孤独のグルメSeason4」でカルビのヒレを食して思った井之頭五郎(松重豊)。日経/春秋は“寅さん”新作の「生まれてきてよかった。そう思う事が何べんかあるだろ。そのために生きてんじゃねえか」なる台詞を紹介。金はなくても金持ち以上の人生がある。

なっちゃったんだから仕方ない。

ピアニストとして活躍中に脳出血で右手の自由を失ったとき舘野泉氏はこう思った(今週の『きらクラ!』)。奥様は「(ピアノが弾けず)家にいた2年ほど私達が学んだ事はない」と振り返った。絶望する逆境を受け入れて復活できる精神の強さが、芸術性を高めるのか。

さみだれのあまだればかり浮御堂

という阿波野青畝(せいほ)の句を先日の「日本経済新聞」朝刊で紹介。水原秋桜子・山口誓子・高野素十と共に4Sと称された俳人だが初めて聞く。この句、絶妙の韻が私にヒントを与えてくれた。稀有な足跡を残しながら私が知らぬ俳人・歌人・画家の何と多いことか。

「男らしさの終焉。」 なる書籍を先日の「日本経済新聞」朝刊で紹介。男性性は暴力・支配・差別・感情の抑圧と結び付き根底に「他人より上回りたい」という欲望が流れると指摘。MAC(化粧品)の最新ポスターのモデルは男性だし、我が家には力仕事をするとき以外に男性性は存在しない。

「スナック女子。」

つまりスナック好きの女性が増え昨年は20~30代向け女性誌3誌で特集したと先日の「COLORS OF WONDER」。女性名の看板は先輩ママが多く甘えたいときに、高いと思う料金も最近はセット料金を入口に掲げる店も多く、まずは電話でママに確認、と指南。

あなたはどこを見ていますか?

と問いかけた風間八宏氏(『サッカーダイジェスト』1月23日号)。優秀な選手は相手の膝が向く方向を見てその逆にパスを出すと言い、技術以前にどこを見るかが重要だと説いた。ピッチの上だけに限らず、物事のどこを見るか、動く前にどこまで気付けるかを考えた。

日本人の君はリキッド(液体)

で欧州人はソリッド(個体)とチェコで言われた人形劇師の沢則行氏(昨年の『SWITCHインタビュー 達人達(たち)』)。体に触れて挨拶する欧州人に対し触れずに(接近せず)挨拶する日本人は空気で溶け合うとも。世界は、あるいは日本人は固体化していないか。

「旅人の木。」

は葉を東西に広げて育つため旅人が方角を知るのに利用したり切り口から出る樹液で喉を潤したという説がある、とご近所の花屋さんのPOP。花言葉「緑いっぱいトロピカル気分」があまりに陽気。「月日は永遠の旅人」と言ったは芭蕉か。私の人生は今年また振り出し。

「読解力15位。」

に日本が低下したOECD学習到達度調査(先日の『LOVE CONNECTION』)。ゆとり教育が否定された03年の14位より低い。他国・地域の平均に比べ読書頻度が低く一人用ゲーム機で遊ぶ時間が長い事実が原因を語る。整理し考え話す批判的思考が劣化か。

形になっていない『普通』がある

という信念で「どこにでもあるデザイン」という批判を浴びながらも「一番の普通」づくりを貫いた深澤直人氏(昨日の『日本経済新聞』朝刊)。牛乳瓶やスーパーのかごなど、使いやすく長く愛されてきた「普通」の新たな形を目指す。装飾のための装飾は確かに不要だ。

「どうにもならないことは。」 どうにもならない、と30代でようやく割りきれるようになった、と諏訪内晶子氏(昨年の『日本経済新聞』朝刊)。バイオリン以外を見ていなかった20代では届かない境地と語った。「そんなままならない気持ちを表現するのが音楽」とも。であればnoteもそうか。