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今日の気になる言葉123

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2020年4月の記事一覧

危険を冒さないと特ダネはない。

と渡邉恒雄・(株)読売新聞グループ本社代表取締役(先日の『BS1スペシャル』)。77年に武装した共産党の山村工作隊を単身取材した思いを語る。「殺して埋める」などの声にめげず取材しスクープして注目された武勇伝の再来は、横並び意識の優等生には無理か。

「自分と向き合う。」

という言葉を本で見つけた石川遼選手は“ただの石川遼”が抱く不安を“プロゴルファー石川遼”が押しつぶしていたと気付く(先月の『日本経済新聞』朝刊)。そして他人の期待に応えるのではなく自分のためにゴルフをやろうと決める。一番大切なのは自分でいいんだ。

「掃除中のおしゃべり禁止。」

という校則の不可解さについて語った「生活と自治」(4月号)。これでは助け合う心やチームワークも育たないと思うが。先日は虐待児童の一時保護所での食事中の私語厳禁ルールが報じられていたが向かう先は同じだ。そこまで手が足りないか、日本の教育、子供支援。

「アナグラム。」
とは「文字の順番を並び替えて別の意味の言葉にする遊び」と笹公人氏(土曜の『日本経済新聞』朝刊)。「なかにし礼」を「詩歌になれ」と変える例が挙げられているが、仮名でもローマ字でもいいらしい。私の名前は「霧のなか川湯」が一番よかった。あなたの名前は?

個人向けのピンポイントラジオ。

が未来のラジオだとマンボウやしろ氏(先日の『SkyrocketCompany』)。AIのナビゲーターが「最近かけなかった、あの曲をかけるね」なんて。自分を誰より分かってくれる存在がAIになる日だ。それは人間を誰一人、信じられなくなる社会の到来か。

「教えるとは。」

当たり前だと思っていたことがそうではなく、不思議だと思っていたことが実は当たり前だったと、ある種の美的感動をもって理解させること、と佐治晴夫・美宙天文台長(『サルース』4月号)。ただ「当たり前」が多様化したいま、それを教えるには哲学が求められる。

「JVMeer。」 「真珠の首飾りの少女」には、このフェルメールの署名が左上にあった(先日の『世界で一番近い名画たち~市川紗椰が会いに行く10人の美女~』)。当初は別の画家の名前で署名が隠されていたうえに大き過ぎる真珠は偽物ではという論議もあり謎が秘められた名画だ。

「夢でよかった感。」

とは記者にデート場面を撮られて質問攻めに遭う悪夢から目覚めた女優・有村架純が呟く一言(本日の『有村架純の撮休』)。彼女は「たまんない」と快感を放つが、例えば会議への遅刻や聴衆の前での絶句などの悪夢から目覚めた後は過去の似た記憶が蘇り爽快感は弱い。

「っす。」

という語尾を新敬語と認めた中村桃子・関東学院大教授(昨日の『日本経済新聞』朝刊)。「そうだよね」と「そうですよね」の間で「そっすね」は親しみと丁寧さを共に表すと言うが、まず初対面で目上の人には使えない。14年調査で「丁寧語ではない」が9割。今は?

「行動力だけなんですよ」

と英語に自信がないまま渡米し移住した藤井美穂氏(昨日の『ACROSS THE SKY』)。日本で女優業に限界を感じたとはいえ「頭おかしかった」とは本人の弁。英語が理由で帰るのは恥ずかしいと頑張りプラスサイズモデルの実績を築いた。行動力は何かを授ける。

「言葉のナイフはいらない。」

とBiSHのセントチヒロ・チッチ氏が苛立つ声に警鐘(昨日の『SkyrocketCompany』)。「優しい心を大事に踏ん張って生きて」と。医療従事者や保育士への差別が全く理解できない。園児達の散歩の列に「1.8mあけろ」と怒鳴る吐き気を催す傲慢。

「三点リーダ/…。」

を「作家として潔くないから使わない」というY氏の発言を紹介した脚本家の東多江子氏(先日の『日本経済新聞』朝刊)。私は「三点リーダ論」を以前、自社WEBに書いたが極力、使わない。「…」に込めた意味が曖昧にならざるを得ず読む際にリズムが崩れるからだ。

「エミール・ゾラの手紙。」

が1通発見されたと本日の「日本経済新聞」朝刊。約140年前にジャーナリストに宛てた書簡で作品背景とは関わらないが、彼の交流や文壇での立場が分かる。約2万通と言われるゾラ直筆の手紙は浪漫が漂うが、作家の恋文が死後に見つかる椿事は最早、期待できない?

「土を掘る人。」 をモチーフにした絵画をゴッホは、花瓶のひまわりより多く、生涯で最も多く描いて貧しい農民や炭鉱夫に寄り添った(先日の『yes!~明日への便り~』)。「絵を描くのはこの辛い人生に耐えるための手段だ」と語り、人との交わりに腐心した彼の人生の辛苦を思う。