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下から沸き上がる力は何で現す  国民の正直に書く参政の一票で現す  男の筆ばかりでなく女の筆で現す

戦後初の総選挙のポスターに書かれた
作家・生田花世の言葉だという
(先日の『日本経済新聞』朝刊/春秋)。

この力強さは、なんだ。
一票の力を信じて思いを込める高揚感が伝わる。

「日本経済新聞」朝刊/春秋では、
この数日後にも
ドナルド・キーンの「果てしなく美しい日本」から

「今日の日本では、政治ほど
国中の生き生きとした注目を
集めているものはない」

という同じく熱い言葉を紹介している。
この記述も、戦後間もない頃のものだという。

■「違い」は見分けられる

翻って、31日の投票率はどうだろう。

14人の人気芸能人が投票を呼びかける動画
「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」が話題で、
いろんなアプローチで投票を呼び掛ける動きは新鮮だ。

この政治の体たらくを前に、
「下から沸き上がる力」を
感じないことはないと思うのだが、
「投票したい人がいない」
「どの党がなっても同じ」
という使い古された揶揄が飛び交う。

しかしながら、
世の中は全て100%完全な姿で
動いている訳ではない。
そして、よく見れば
常に争点はあったし、
党で、人で、
明らかな違いがあることも事実だ。

■投票する意味

私が投票するのは(期日前投票済み)、
少なからずSNSで政権批判を行い、
メディアに文句を言っている自分が
もしも参政権を行使しない選択をしたら、
自分自身に整合性がとれないからだ。

そして、
いまは100%完全でなくとも
いつかこのようにと思い描く政治に
向けた試金石を、
得ることもできない。

神奈川県選挙管理委員会のポスターの
キャッチフレーズは、
「選挙って、世の中を知る、チャンスかも。」
かなりハードルを下げた感じだが、
それもいいと思う。

匿名で政治に何かを言ったり、
何かしらの不満を感じているなら、
その思いを一票に託してほしい。
山が動く」ことを、
実感することだってあり得る。

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